中国の第三次産業化進むか?

中国の工場が東南アジアへ徐々にシフトしていくなかで、中国は大量生産、輸出依存型から脱皮し、第三次産業が発展するのだろうか?

結論から言えば中国は独自の形で発展していくと考えられる。その代表格の一つがアプリビジネスやネット代行業務などのIT業である。中国人は個人レベルで誰もが事業や金儲けをするしたたかさがある。自家用車をタクシー代わりにしたり、外国で買ったものを高く売ったりする。その際に利用されているのがアプリである。

たとえば、自家用車をタクシーとして使うのは違法であり、公安の摘発を受ける。摘発されるのは大体、客の呼込み時や降車時に金銭のやりとりをしている時である。それを回避するために、専用アプリで車種、出発地、降車地を指定するだけでなく、なんと運賃の決済までしてしまうのである。このアプリを利用し、週末は高い運賃を取れる高級自家用車で稼ぎまくり、本業の何倍も稼ぎだす人もいるという。


独自の進化を遂げる中国経済

また、物の売買も活発である。中国ではネットでの物販が個人レベルでも盛んなため、中には個人輸入で転売し、大儲けしている人もいる。そこでもアプリやネットが活用されている。

小売業も外資系の進出や競争の激化でサービス水準は確実に上がっている。金融や通信はまだまだ当局の監視下に置かれているが、闇両替などは裏道に入れば普通にあり、規制が緩和されれば堂々と法人化するであろう。

工場が消えればPC1台から事業を始め、自動車があれば客を乗せる。トラブルや廃業も多いが必要なところでアメーバのような進化を遂げ、中国独自の産業の高度化は成し遂げられるであろう。 (ZUU online 編集部)

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