中小型株は値動きが良い分だけリスクも伴う
東証1部市場で、大型株に続き時価総額や流動性が高い400銘柄は中型株(TOPIXミッド400)と呼ばれる。その他の銘柄は「小型株」となる。中型株に含まれる銘柄には三菱自動車工業 <7211> 、神戸製鋼所 <5406> 、塩野義製薬 <4507> などがある。
中小型株に投資するメリットは、あくまで一般論だが、大型株に比べて投資により得られる利益が大きくなる傾向があることだ。
値動きが良い銘柄に投資すれば、短期で利幅が稼げる。また、投資家の関心は薄いが、堅実に業績を伸ばしている中小型株についても投資価値がある。大口投資家からまとまった売りが出るリスクが低いためで、相場のトレンドとは無関係に、じわじわと株価が上昇する銘柄もある。
一方、デメリットは、売買に参加する市場参加者が少なく、金融商品として流動性が低いため、売ろうとしても売れなかったり値が崩れやすいことだ。また、大型株と比べると、業績不振となり倒産する可能性も高まる。投資する場合は、過去数年の業績や企業トップの言動をよくチェックすることが重要になる。
新興株は成長性高いが急落する危険性も
ジャスダック市場や東証マザーズ市場など「新興株式市場」と呼ばれる市場に上場する株は「新興株」と呼ばれる。財務基盤が発展途上にある企業でも、成長企業には早期に資金調達の機会を提供することが重要であるという見地から市場が用意されている。たとえばミクシィ <2121> 、日本マクドナルドホールディングス <2702> 、ノジマ <7419> などが新興株に相当する。
新興株に投資するメリットは、成長性が高く、株価が大化けする可能性にある。歴史の浅い企業が多く、もちあい株式を処分しようとする金融法人が少ないため、大型株などに比べると、株主構成上は売り圧力は小さい。
一方、値動きは激しくリスクが大きい銘柄が多いのがデメリットだ。出来高そのものが小さく、ちょっとした材料で株価が急騰したり、急落したりする。銘柄選びに失敗した場合、損失も大きくなりがちだ。
低位株が安いのには理由がある
低位株とは、株価の絶対額が安い銘柄を指す(反対語は値がさ株)。明確な定義はないが、300円未満なら低位株と呼ばれることが多いようだ。みずほフィナンシャルグループ <8411> や川崎汽船 <9107> などが該当する。
投資のメリットは、株価の絶対額が安いため、少額投資しかできない個人投資家でも買いやすい点だ。また、相場のあやのような小幅な値動きでも、変動率でみると大きな利益率となることも魅力のひとつだ。
たとえば、1株100円の銘柄で、売り物が薄い中でややまとまった買いが入り、110円まで上昇したとすると、たちまち1割のリターンが得られる。多額の資金を運用する投資家にとって、売り時や買い時を間違えさえしなければ、利益を得るチャンスが多くなる。配当や株主優待まで考慮すると有利なことが多い。
一方、相場観を読み誤れば、損失も変動率でみると大きくなるのはデメリットだ。また、絶対額として株価が安いのは安いなりの理由がある場合もある。低位に株価がとどまる理由が経営不振にあれば倒産するリスクがあり、いったん倒産してしまえば、株券は紙くず以下になる。企業や業界に関する動向を、よく研究しておくことが重要だ。(ZUU online 編集部)