日韓首脳会談

(写真=Thinkstock/Getty Images)

かつての「韓流ブーム」のにぎわいはどこへやら。日本の韓国離れが進んで久しい。一時は5万人台後半に達した韓国在留日本人は、いまや3万人台まで減少。2012年には年間350万人を超えていた韓国を訪れる日本人の数も、今年は200万人を下回るペースという急減ぶりだ。

しかし、今は「夜明け前の最も暗い時間」かもしれない。11月には3年半ぶりの日韓首脳会談が行われる方向で、冷え込んでいる日韓関係の転機となる可能性がある。関連銘柄を先取りしたい。

日韓の歴史認識をめぐる政治対立を背景に、日本のお茶の間では韓流スターが徐々に姿を消し、地上波放送は韓国ドラマを放映しなくなった。コリアンタウンとして知られるJR新大久保駅の界隈(かいわい)などに乱立していた専門ショップも、相次いで撤退。世界的には経済効果を年々強めているともされる韓流ブームだが、日本ではすっかり息を潜めてしまった。日本での韓流市場の規模をはっきりと示す統計はない。それでも、関連企業の収益衰退は鮮明だ。

韓流スターのコンテンツ配信やイベント運営を主力とするデジタルアドベンチャー <4772> 。10年3月期に60億円を超えていた売上高が、今12月期(11年度に決算期を変更)では28億円にとどまる見通し。韓流ブーム全盛の03〜05年には500円前後を基本水準としていた株価は現在、30円台に落ち込んでいる。純利益も、今期計画の3000万円はピークの08年3月期の十分の一以下だ。

しかし、ここへきて日韓両国が歩み寄る気配を見せている。韓国の朴槿恵(パククネ)大統領と安倍晋三首相はともに、11月初めにソウルで予定されている日中韓首脳会談に合わせて日韓首脳会談を行う意思があることを表明。政治、外交分野における溝は広いが、会談が実現すれば経済や文化レベルでの融和促進が図られる期待は大きい。

また、日本からの韓国への入国者が減る一方で、韓国からのインバウンド(訪日外国人観光客)は増えていることも救いだ。今年1〜8月の訪日韓国人数(推計値)は前年同期を44%上回る。両国関係が雪融けへ向かう下地となるだろう。03年に大ヒットし、日本の韓流ブームの火付け役となったドラマ「冬のソナタ」は続編の計画が進められているという。

BS 11、アイケイなど注目

超低位の株価はハイリスクではあるものの、前出のDアドベにとって日韓関係の改善は願ってもない好材料だ。韓国ドラマで日本BS放送(BS11) <9414> 、韓国化粧品ブランドの「スキンフード」を展開するアイケイ <2722> への追い風も強まる。経路検索サービスの駅探 <3646> は韓国交通情報最大手と提携しており、再び韓国への日本人旅行者が増えれば恩恵を受けそうだ。

このほか、韓国関連銘柄としてはオンラインゲームのネクソン <3659> 、リチウムイオン電池セパレータのダブル・スコープ <6619> 、エイベックス・グループ・ホールディングス <7860> 、フジ・メディア・ホールディングス <4676> などがある。また、インバウンドでは九州でゴルフ場などを運営するグリーンランドリゾート <9656> にも注目したい。(10月21日株式新聞掲載記事)

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