元祖女性株式評論家
(画像=Thinkstock/Getty Images)

はじめに

「株で失敗したくない」 株式に投資を行っている人であれば、誰でもこのように思うのではないだろうか。 しかし、株式投資へのアプローチはさまざまあり、調べれば調べるほど、どの投資方法を試せばいいか困惑してしまう。

本連載では日本取引所JPX/女性講座グランドマスターである木村佳乃氏による「株式投資の失敗しない投資術」をお届けしたい。木村氏が考案する「カレンダー投資」や負けないための投資テクニックを紹介していく。

この連載を通じて、失敗しない投資方法を身に着けてもらい、投資家としてのさらなるレベルアップにつながれば幸いだ。

第1回目は「個人投資家と銘柄選び」というテーマだ。株式市場では日々、いろんな会社の株価が上げ下げしている。派手に上げている銘柄もあれば、ジリジリと上げていく銘柄もある。「どんな銘柄に投資しようか?」と検討している最中に、派手に上がっている銘柄を見るとつい飛びつき買いしたくなるものだ。

しかし、もっと上がるかのような動き方をして、次には大きく下がっていることがあるので油断ならない。下げた後、切り替えして再び大幅上昇もする。「銘柄選びと売買タイミング」は難しい。

この記事では、株価を左右するニュースの取捨選択と好材料が出たときの投資マインドについて解説していこう。

目次

  1. はじめに
  2. 株価を動かす材料を押さえておく
  3. 株価のトレンドと株価刺激材料
  4. 好材料がでてもすぐに飛びついて買わない
    1. ①株価が高値から急落した直後の好材料
    2. ②値上がりが続いているときの好材料
    3. ③株価が横ばいトレンドのときの好材料

株価を動かす材料を押さえておく

株価を動かす最大の材料は「業績」に直結する内容です。スルガ銀行 <8358> の株価急落は、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への投資を巡るトラブルからの経営問題からですし、2015年に起こったパリ同時多発テロ事件ではショップ売り上げに影響が出ると経営者が記者会見で従来の業績に対して下方修正の要素を示しました。一方で、厚生労働省の専門部会から医療機器として承認された製品を持つ企業の株価が上昇を続ける例もあります。

このようにニュースはいろんな角度からさまざまな切り口で出てきます。飛びつき買いを避けるためには日々、ニュースで報道されるテーマから関連株を2~3ピックアップし観察する癖をつけましょう。以下に具体的な例をあげてみます。

  • 大阪万博……訪日外国人観光客の増加が予想され、インバウンド銘柄としてホテル、レストラン、交通機関、人気のお土産販売(電化製品、化粧品、医薬品、衣類、玩具、ゲームなど)
  • キャッシュレス……QRコード、モバイル決済、電子マネー、コンビニ、銀行、クレジットカード関連
  • IoT……音声認識、家電、自動車、建設機械、産業機器関連
  • SNS……スマートフォン、ソーシャルゲーム、ソフト・システム開発、インターネット広告、求人情報関連
  • 東京オリンピック……インフラ系、ソフト系に分類。インフラ系では完成時から逆算方式で出遅れ銘柄を推定していく。ソフト系では警備、広告、個人消費

以上のようにテーマに合致しそうな銘柄を数点ピックアップし、定点観測をします。

株価のトレンドと株価刺激材料

株式市場は「企業業績が今後も向上するかどうか」をもっとも意識し、買いか売りかの判断をする場所です。これから業績が悪くなるなら、配当原資の純利益も減少するでしょう。すると保有者の中には「もっと配当をたっぷりくれそうな会社に乗り換えよう」と行動する人が出るので、新規の購入者が少なくなる中、需給バランスが崩れます。この度合いが大きいと「急落」、小さい場合は「じり安」になり、次第に株価トレンド(傾向)が形成されます。

「急落」はいったん大きな売りを消化したら収まりますが、株価が多少戻してもそれを待っていた人が売るために再度、値下がりすることが少なくありません。では、値下がりはいつ終わるのでしょうか?

たとえば、経営改革や環境変化で企業業績が懸念されたほどひどくならないとの見通しがついたら、値下がりから脱して、上昇していく可能性が高まります。

その情報の信頼性によって、売り優勢から売り買いトントンになり、やがて買い優勢となって値上がりトレンドへ転換し、さらに大きな上昇トレンド相場に突入していく場合もあります。

個人投資家が中長期投資をするタイミングとしては、懸念された業績が改善していく見通しが立ちそうなケースや、この先長期間にわたって増配要因になりそうな材料に恵まれるケースとなります。

好材料がでてもすぐに飛びついて買わない