「ローカーボ(低炭水化物)」で肥満の悪循環を止める

炭水化物を減らす食事法は「ローカーボ(低炭水化物)・ダイエット」と総称され、なかでも、アメリカ人医師の考案した「アトキンスダイエット」が有名だ。

ご存じの通り、炭水化物を摂取すると血糖値は上昇し、インシュリンがすい臓から分泌される。このインシュリンは血糖値を下げる働きを持つが、筋肉などに蓄えきれなくなると脂肪細胞に中性脂肪として蓄積して肥満の原因になる。

いったん肥満になるとインシュリンの作用に体が抵抗して血糖値が下がりにくくなり、それに対抗しようとインシュリンが多く作られるようになることから、さらに肥満が進行する。しかも、インシュリンが多く作られると低血糖になりやすくなり食欲が増進する。つまり、肥満化の止まらない悪循環に陥ってしまうのだ。

そこで、アトキンスダイエットでは、通常1日に200〜300グラムほど摂取している炭水化物を20〜40グラムまで減らすことでインシュリンの分泌を抑え、炭水化物の代わりに脂肪を燃やす体に変えていくという。

簡単に言えば、主食(ご飯・パン・麺)を一切摂らず、炭水化物はもっぱら野菜から摂取する。後に炭水化物を増やしていくが、通常より少ない量であることには違いない。


ベーコン、チーズ、生クリームを好きなときに?

このアトキンスダイエットをさらに”過激化”したのが、アメリカでベストセラーになっている本『Eat Bacon, Don't Jog(ベーコンを食べろ、ジョギングはするな)』が提唱する「低炭水化物+高脂肪ダイエット」だ。

低炭水化物食ではどうしてもお腹が満たされた感じがなく物足りないので、それを高脂肪食で補おうという考え方である。

この「低炭水化物+高脂肪ダイエット」でも、アトキンスダイエットと同様、炭水化物を減らしインシュリンの分泌を抑えることが鍵となる。それに加え、断食なみにインシュリンの分泌を抑える“過激な”方法も提唱する。

それは、24時間、脂質以外のものを口にしないという食事法で、ベーコン、チーズ、無糖の生クリーム、ココナッツオイル、オリーブオイル、バター、卵(6個まで)または脂身(50〜100g)を、好きなときに食べていいというものだ。

ただこれは少々行き過ぎという気もする。そこでまずは入門編として、普段の食事から炭水化物を減らしていき、その足りない分を肉や魚、乳製品などで補うところから始めてはどうだろうか。朝はヨーグルトやハムやチーズでお腹を満たし、昼と夜もおかずのみ。足りなければ品数を増やせばよい。

飽きないなら冒頭の男性のようにステーキを常食してもいいだろう。ただ、個人個人で体質が異なるので、無理をせず、体調を見ながら試してみよう。

以上紹介してきたダイエットや食事法は医療的な効果を保証するものではない。通院中や健康に不安がある場合は特に医師に相談、指導を受けながら検討してみてはどうだろうか。 (ZUU online 編集部)

【関連記事】
・「年金ランキング」日本は中国より下の23位 低ランク常連の日中韓と上位・欧州勢の違い
・「世界MBAランキング」国内1位 東大や京大、慶應ではなく新潟のあの大学
・日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
・日経新聞/日経MJから、四季報まで全てネットで閲覧可?その意外な方法とは
・世界が認めた日本車!「最も価値の高い自動車ブランド ベスト10」頂点に輝いたのはあの日本ブランド?