香港、深セン、台湾が次の「スタートアップ・スポット」として注目を浴びつつある。ほかのアジア都市とは違う魅力とは一体何なのだろうか。
Googleによる強力サポートが魅力の香港
若い世代が低賃金に嘆いているイメージの強い香港だが、実際は野心を秘めた国際的企業家を魅了してやまない不思議な都市である。多く企業家が香港でのビジネスの成功を夢見て自分自身に挑戦する、「勝負の街」といえるだろう。
そうした香港の持つ可能性を熟知しているGoogleは、若い才能を発掘、育成する目的で設立された「Google Ignite」を香港でも始動。地元を拠点とする40社以上の企業と提携を結び、さらには香港ベスト10のスタートアップを宣伝する「EYEプログラム」もサポートしている。
ベスト10に選ばれたのは、ユーザーのプロファイルから気の合いそうな地元メンバーを紹介するマッチングサイト「サム・ザ・ローカル」など、消費者のニーズを絶妙な感覚で取り入れたサービスを提供しているスタートアップばかりだ。
熱気とアイデアあふれる深セン
世界中で複数のネットサービスを提供している中国の巨大企業、テンセント・ホールディイングスや無人機メーカー、DJI テクノロジーなどが本拠地として活動していることで知られる中国の深セン。
革命的なアイデアと希望をもった企業家で溢れかえるこの街では、空いたオフィスが次々とスタートアップの場として再利用されるため、中国のほかの都市のような「廃墟化したビジネスビル」は見かけない。
国際レベルを目指す台北はスタートアップ・ハブで勝負
そんな深センからの企業家を集めようと盛り上がりを見せているのは台湾の台北だ。「スタートアップのアクセル」と形容される台湾新創競技場(Taiwan Startup Stadium)は、新しいビジネスを国際レベルで成功させる目的で設立されたスタートアップ・ハブである。
YahooやGoogleでシニア・エグゼクティブを務めた女性企業家、アニタ・ファング氏をバックに、勢いのある積極的な活動がウリとなっている。9月には台湾初のスタートアップ・パビリオンを出展するなど、イベントも盛り沢山だ。
これら3都市に共通している点は、「スタートアップ」「企業家」「イノベーション」に対する人々の意識が高いことだろう。この勢いで、ロンドンやニューヨークに脅かすまでに成長できるだろうか。 (ZUU online 編集部)
【関連記事】
・銀行間のFinTech競争激化、トルコの銀行はFBなどSNSから利用可
・経済効果は30兆円!東京オリンピックを最大限利用するための投資術とは?
・日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
・たった1万円からトヨタやソフトバンクへの株式投資が可能!?ミニ株取引とは?
・「世界MBAランキング」国内1位 東大や京大、慶應ではなく新潟のあの大学