(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

Wikipediaを利用した一風変わった世界大学ランキングが発表され、日本国内の1位は予想通り東京大学だが、世界ランクでは31位と低い結果に終わった。近隣国では、中国の1位が北京大学で62位、韓国1位がソウル大学が105位とふるわなかった。

東大31位、北京大62位、ソウル大105位……

今回ランク付けの対象とされた大学は全部で1025大学あるが、そのうち、日本からは67大学、韓国からは45大学、中国からは37大学が対象だった。

日本では東大(31位)以下、京都大学(69位)、早稲田大学(72位)、慶應大学(77位)、明治大学(同115位)と続いた。

中国は北京大学(62位)下、清華大学(92位)、南京大学(126位)、復旦大学(151位)、上海交通大学(160位)。韓国はソウル大学(105位)以下、高麗大学(190位)、延世大学(197位)、漢陽大学(237位)、中央大学(256位)と低調な結果に。

ランキング結果(上位20位) ほぼ英米独だけ

1. ケンブリッジ大学(英)
2. オックスフォード大学(英)
3. ハーバード大学(米)
4. コロンビア大学(米)
5. プリンストン大学(米)
6. マサチューセッツ工科大学(米)
7. シカゴ大学(米)
8. スタンフォード大学(米)
9. イェール大学(米)
10. カリフォルニア大学バークレー校(米)
11. フンボルト大学ベルリン(ドイツ)
12. コーネル大学(米)
13. ペンシルベニア大学(米)
14. ロンドン大学(英)
15. ウプサラ大学(スウェーデン)
16. エディンバラ大学(英)
17. ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク(ドイツ)
18. カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米)
19. ニューヨーク大学(米)
20. ミシガン大学(米)

上位20位にはお馴染みの大学名が並ぶものの、従来の手法を使って出された大学ランキングとは一部異なっており興味深い。

例えば、11位にランクインした独フンボルト大学ベルリンは29人ものノーベル賞受賞者を輩出した大学であるにもかかわらず、従来の大学ランキングでは上位100位にすら入っていない。

Googleの検索アルゴリズムを利用

このランキングの作成に当たったのは、仏フランシュ=コンテ大学のホゼ・ラジェス教授らの研究チーム。解析に使われたのは、全287言語版ある同ウェブサイトのうち24言語版で、対象とされた大学は世界1025の大学だ。

同ランキングは、Googleが検索結果の順位付けに使用していたことで有名なPagerankアルゴリズムを用いて作成された。各ウェブページを「ノード」とし、このノード間で張り巡らされているリンクを解析してウェブページの重要度を評価するものである。つまり、多くのノードからリンクされているノードの評価が高くなる。

Wikipediaの記事の解析にも、このアルゴリズムをそのまま利用することが可能だ。同ランキングは、記事の中で言及された各大学名をノードとし、各大学名が集めたリンクの数などを元に作成されている。

ラジェス教授らはこの手法を使い、Wikipediaの24の言語版を解析した。解析対象とされた記事は、英語版は400万記事、ドイツ語版は150万記事、フランス語版・オランダ語版・イタリア語版・スペイン語版・ロシア語版はそれぞれ約100万記事。その他、中国語版、ヘブライ語版、ハンガリー語版なども対象だ。

24の言語版を解析したことで、世界人口の59%、全287言語で書かれたWikipediaのすべての記事のうちでは68%がカバーできたという。(ZUU online 編集部)

【オススメ記事 PR】
「従業員からの支持率が高いCEOランキング」
世界の15歳調査、お金のリテラシーが一番あるのは「中国」
トップ企業は時給7000円超 「上場企業の時給ランキング2017」
「長く快適に働ける」企業トップ20 1位の企業「転職は厳しい」の声も
お金を稼ぐには地理を学べ 代ゼミの名物地理講師が説く「経済を地理から学ぶべき」理由