(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

52178_ext_15_0

景気の現状判断DI:停滞感が一段と強まる

2月8日に内閣府から公表された16年1月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状判断DIは46.6と、前月を▲2.1ポイント下回り2ヵ月ぶりの悪化となった。参考系列として公表されている季節調整値は48.5と前月を▲2.0ポイント下回り、4ヵ月ぶりに好不況の分かれ目である50を割り込んだ。

景況感は2015年8月以降節目の50を下回っており、依然停滞局面を脱していない。訪日外国人旅行客による観光需要が景況感の改善要因となるものの、中国の景気減速懸念に端を発した株安・円高などによって景況感が押し下げられた格好だ。

ボーナス・クリスマス商戦などが下支えとなっていた家計動向関連が、需要の反動減や暖冬による冬物商材の不振などから悪化に転じたほか、企業動向関連は中国など海外景気減速が響いたようだ。

コメントをみると、中国の景気減速関連や株安関連のものをはじめ、景況感の下押し材料が多く存在している(最終頁の図参照)。訪日外国人旅行客による観光需要が景況感の支えとなるものの、海外情勢の悪化など懸念材料が顕在化していることが、景況感の停滞感を一段と強めている。