デジタル通貨やブロックチェーン人気に後押しされ、ビットコインの価格が先週だけで10%大幅に急上昇。しかし専門家は以前から問題になっている「ブロックサイズ(容量)の引き上げ」が、継続的な成功の鍵を握っていると見ているようだ。

開発の中心人物であったマイク・ハーン氏の「ビットコインは失敗」という発言が巻き起こした一連の騒動もあってか、1月12日までは450ドル前後(約5万992円)にとどまっていた価格が、15日には375ドル(約4万2435円)まで急落してしまった。しかし逆風は徐々におさまり、Coin Deskのビットコイン価格指数では、2月12日(協定世界時午前12時)の377.82ドル(約4万2754円)から1週間後には421.69ドル(約4万7718円)まで回復した。

Bitcoinityのデータによると、12日から19日に流通したビットコインは1520万BTC。そのうち47.45%にあたる678万5000BTCが11日から17日にかけて、中国の仮想通貨取引所、OK Coin(此特幣)、44.92%がHuobiを通して取引されている。

欧州中銀に豪州証券取引所もブロックチェーン採用を決定

Coin Deskは今回の急激な価格の上昇は、世界各国の金融機関がブロックチェーン・テクノロジーに興味を示していることや、ビットコイン自体の人気がトレーダーの間で高まっていることによるものだと推測。

1月20日に独自の仮想通貨開発案を明らかにした中国人民銀行、ブロックチェーン採用の可能性を検討中の欧州中央銀行に加え、 オーストラリア証券取引所もテクノロジー改革の一環としてブロックチェーンの採用を決定したばかりだ。

ハーン氏がビットコイン業界に失望感を抱く要因となった「容量不足問題」について、一部では「新たなテクノロジーの成長過程」と楽観視する声もあがっているが、世界初のデジタル通貨ヘッジファンド、クリプトカレンシー・ファンドを立ち上げたティム・エネキン会長は、「ビットコインの人気が高まれば高まるほど容量不足問題が深刻化する」との懸念を示しており、ビットコイン・コミュニティーに何らかの早期決断を求めている。(ZUU online 編集部)

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