コロナ禍の影響もあり「冬のボーナス支給がカットされる」というニュースを耳にするようになりました。「まだ発表されていないけれど、自分の会社もボーナスが減らされそうで非常に不安」という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ボーナスが出たときに慌てないように、気になる2020年冬のボーナスの現状を紹介します。同時にボーナスの賢い使い道についても考えていきましょう。

2020年冬のボーナスは引き下げ傾向が顕著に!

冬ボーナス
(画像=PIXTA)

2020年、冬のボーナスは残念ながら現状では引き下げ傾向です。全労連・全国労働組合総連合などが労働組合を対象に行った「2020年の冬のボーナスについての調査」によると、半数ほどの組合が「2019年より下げる」と回答しました。

しかしボーナス引き下げは、民間だけではありません。人事院も2020年の給与改定で国家公務員のボーナスの支給月数を0.05ヵ月引き下げるように勧告しています。地方公務員も同様です。

例えば愛知県では、人事委員会が2020年度の県職員の期末・勤勉手当(ボーナス)を前年度より0.05%下げるように県知事に通達しました。

このような状況のため、まだボーナスについて発表されていない企業でも支給額は引き下げになる可能性が高いでしょう。こうした状況を考えると、冬のボーナスの使い道は慎重に考えることが必要です。

支払いは大丈夫?ボーナス払いが厳しいときは?

厳しい状況が予想される冬のボーナスを「どのように使うのか」事前に考える必要があります。特に以下の使い道についてはボーナスの額が少なくなったとしても、しっかりと必要な金額を確保するようにしてください。

住宅ローン・カーローンなど各種ローンの返済金

住宅ローンやカーローンなど、支払いで「ボーナス返済」を選択している場合は注意が必要です。特に住宅ローンは、返済を滞納してしまうと数ヵ月で督促状が届きます。そのまま放っておくと金融機関から一括返済を求められたり自宅を競売にかけられたりすることもあるため注意しましょう。

もしボーナスが少なくなったりなくなったりした場合は、返済が難しくなりそうだとわかった時点で金融機関へ「ボーナス支払い停止の依頼」「ボーナス返済割合の変更」などを相談しましょう。その他のローンも基本は同じです。返済が遅れてしまうと個人信用情報に延滞している事実が記録されてしまい、今後別のローン契約をする際に断られる可能性もあります。

子どもの教育費(授業料・校納金・塾月謝など)

子どもの教育費をボーナスから捻出している世帯も注意が必要です。もしボーナスが少なくなり支払わないといけない教育費が足りない場合は、他の貯蓄を取り崩すなどの対応を考えてください。場合によっては奨学金や教育ローンなども早めに検討しましょう。

2020年冬ボーナスの主な使い道

コロナ禍の冬ボーナスの使い道は、他にどのようなものがあるのでしょうか。2020年9月に「Ponta」を運営する株式会社ロイヤリティマーケティングが行った「第43回Ponta消費意識調査」によると以下のような結果が出ています。

冬ボーナスの使い道

順位は2019年と全く同じですが「旅行」の割合は昨年より4.4ポイントも減少しました。同調査からもコロナ禍の影響に伴い「外で楽しむ」という使い方を控える傾向がみえてきます。給与減や将来のことを考えて、貯金・預金に力を入れている人は7年連続1位です。ボーナス支給前で金額が予想できない場合は、まずは貯蓄を考えたほうがよいでしょう。

やはり貯蓄!上手な貯め方とは?

ボーナスの上手な貯め方として、最もわかりやすいのが「ボーナスが出たら、すぐに取り分けたお金を貯める」という方法です。なお先に取り分けたお金を貯める場合は、なるべく金利が高い貯蓄商品を選択しましょう。ただ、金利は銀行ごとに違うため複数の銀行を見比べることが大切です。「金利比較サイト」なども参考にして、効率よく情報を集めるとよいでしょう。

また、同じ銀行の中でも、行員がいる支店といない支店とで金利を分けている場合もあります。インターネット支店に代表される無人店舗の方が、預金金利が高くなるケースが多いようです。インターネット専用支店であればわざわざ店舗まで足を運ばずにインターネット(アプリ)から口座開設することも可能です。忙しい人でも利用しやすいのではないでしょうか。

せっかくのボーナスです。振り込まれた口座にそのまま置いておくのではなく、少しでも増えるように預け先をよく考えてみましょう。

どうなるかわからない冬のボーナス!使い道は慎重に検討しよう

ボーナスを何に使うか迷っている人も多いでしょう。しかし2020年の冬は、ボーナスが減る企業が多いと考えられます。住宅ローン返済など必要性が高い支払先が決まっている人以外は、ぜひ貯蓄を検討してください。

新型コロナウイルス拡大による経済への影響は計り知れません。「ボーナス額が変わらなかった」という企業でも、この状態が長く続くと給与やボーナスの額が引き下げられる可能性もあります。万が一の事態に備えるためにもこの機会に貯蓄を増やす方向で考えておきましょう。

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