何気なく使っている給与振込口座。しかし給与振込口座をどう使うか、口座開設時に何を意識するか、どこの口座を使うかによって家計の損得は変わります。本記事を参考に、給与振込口座の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

給与振込口座の開設時に確認したいポイント

口座開設
(画像=PIXTA)

給与振込口座を開設する時に、その口座にはどのような特長があるのかを知っておくことは重要です。次の6つのポイントは、特に確認してください。

ポイント①:ATM手数料は何回まで無料か

ATMは今やコンビニやショッピングモールなど至るところにあります。そのためATMの利用頻度が、増えている方は少なくないはずです。

ATMを利用するときに注意したいのが手数料。コンビニや他行のATMを使うと、手数料が100〜300円程度かかることがあります。

そのため自分の口座にはATM手数料の無料サービスがあるか、もしあるなら毎月何回まで使えるかを確認しておきましょう。

ポイント②:他行への振込手数料は何回まで無料か

無視できないのが、他行口座への振込手数料です。大手銀行の口座から他行口座へ振り込むときは、ほとんどの場合数百円かかります。

振込だけでお金を失うのはもったいないので、振込手数料無料のサービスの有無と毎月何回まで無料で利用できるかを確認しておきましょう。

ポイント③:ポイントサービスはあるか

ポイントサービスがあるかどうかも重要です。ポイントは、たとえば次のケースでもらえることが多いです。

・口座開設
・給与振込指定
・預金残高に応じて
・その他サービスの利用

最近はポイントの利便性が上がっていて、ショッピングや手数料の支払いにも活用できます。生活必需品を、ポイントで購入している方もいるでしょう。ポイントサービスの充実度は、金融機関によって異なるため必ずチェックしておきましょう。

ポイント④:金利が高いか低いか

金利の高い口座を使ったほうがいいのは、言うまでもありません。

とはいえ給与振込口座は、使いやすさも重要なポイントであるため、他のポイントを比較した上で最後の決め手として金利を確認するのがよいでしょう。

ポイント⑤:他サービスとのお得な提携はあるか

他サービスとのお得な提携があるかも確認しましょう。提携サービスは、金融機関によって違いますが、たとえば次のようなものがあります。

・スマホの決済アプリを利用してショッピングができる
・証券口座との連携で、優遇金利がもらえる

自分が使いたいサービスがあれば、優先的に口座開設を検討してもよいでしょう。

ポイント⑥:給与振込口座に指定すると特典があるか

そもそも給与振込口座に指定することで、特典があるかどうかも確認しておきましょう。

たとえばネット銀行などでは、口座を給与振込口座にしてすることで、ポイントや現金をもらえるキャンペーンを実施していることがあります。

多くの人が給与振込口座に指定していると思われるメガバンクでは、あまり見かけない特典ですので給与振込口座を開設する際にはチェックしておきたいポイントです。

「ネット銀行」で給与振込口座を開設するメリット・デメリット

ネット銀行で給与振込口座を開設するメリットは、次の3点です。

・金利が高い傾向にある
・ATM手数料が安い傾向にある
・振込手数料が安い傾向にある

一方、ネット銀行のデメリットは次の点です。

・通帳がない
・店舗がなく対面相談ができない
・公共料金や税金の引き落としに使えないことがある

通帳に慣れている方にとっては、ネット銀行は不便に感じるかもしれません。とはいえ、ネット銀行では通帳がない代わりに、スマホアプリでいつでもどこでも収支を把握できるため、利便性はむしろ上がっていると言えます。

公共料金の引き落としができない場合も、カード決済などで代用することもできます。ネット銀行を利用する際には、各行でどの引き落としに対応しているかを事前に確認しましょう。

手数料の安さや全国どこでも使える利便性を考慮すると、まずはネット銀行で給与口座を開設するのがオススメと言えます。

給与振込口座のおすすめの使い方

給与振込口座に使い方があることを、誰も教えてくれません。しかしその使い方ひとつで、得をしたり損をしたりします。ここでは損をしないための、給与振込口座の次の3つの使い方を紹介します。

おすすめの使い方①:給与口座から現金を下ろすのは月1回に

無駄な支出を減らすために、給与振込口座から現金を下ろすのは月1回にしてみてはいかがでしょうか。そうすることで得られる具体的なメリットは3点あります。

・ATM手数料が減る
・月の支出を把握しやすくなる
・本当に必要な支出以外に、現金を使わなくなる

ATM手数料が無料でない場合は特にですが、ATMの使用頻度は少ない方が得られるメリットが多いです。手数料だけでなく、ATMを探す手間も減ります。また月1回しか現金を下ろせないので、家計の支出を把握する必要があります。すると無駄な支出を知ることができ、支出を減らすことができます。さらに2回以上は下ろせないから、本当に必要な支払い以外に現金を使うことに抵抗感を感じるはずです。

お金を使うときに「本当に必要な支出か?」と考えるクセがつくため、結果的に無駄な出費が減る傾向があります。

おすすめ使い方②:生活費の支出は給与口座にまとめる

固定費やカードの引き落とし等の生活費のやりくりは給与振込口座にまとめると、家計の支出を管理しやすくなります。

固定費やカードの引き落とし口座を複数に分けてしまうことで、「何にいくら使ったかを、すべての通帳やアプリで確認しなければならない」「すべての口座で支払いに足りる残高があるかを確認して、足りなければ振込まなければならない」等の手間が増える可能性があります。

ここで「引き落とし口座を分けるのは、ポイントやキャッシュバック、その他の特典のためだ」という反論があるかもしれません。

そう思う方は、「それぞれの引き落とし口座から得られる特典が、すべての口座を管理しなければならない手間と時間に見合うか」を考えてください。

それでも特典に魅力を感じるなら、ひとつにまとめる必要はありません。しかし、あくまでも、手間や時間なども含めて総合的に判断しましょう。

おすすめの使い方③:スマホで入出金を確認できるようにしておく

何にいくら使ったかを瞬時に確認できるので、収支を確認できるスマホアプリは必ず利用したいです。スマホアプリを使うことで家計管理がしやすくなり、必要な支出かどうかを考えられます。

さらに引き落としのタイミングが明確にわかるため、支払いを延滞するおそれも少なくなります。

銀行口座を目的別に使い分ける場合の給与振込口座

家計管理のため、「使う口座」「増やす口座」の2つの目的別に口座を分けるのもひとつの手と言えます。

ただし、多くても口座は3つ程度にとどめましょう。そして、給与振込口座は「使う口座」として利用することをおすすめします。

銀行口座の使用目的ごとにどのような口座が適しているかを解説していきます。

銀行口座の使用目的①:使う

「使う」口座とは、生活費を下ろしたり、固定費やショッピングの引き落としに使う口座のことで、家計管理のための口座です。

振込手数料やATM手数料が低かったり、スマホでいつでも収支を確認できたりするなど、利便性を重視した口座を選ぶと良いでしょう。

一定の金額を口座で保管することになるので、少しでも普通預金金利の高い口座を選ぶようにしてください。

さらに「使う」口座では、デビットカードの利用もできる方が便利です。デビットカードで支払うと、決済とほぼ同時に口座からお金支払われ、わざわざ口座からお金を引き出す必要はなく、ATM利用料もかかりません。

デビットカードによっては、支払った金額に対して一定割合がキャッシュバックされるので実質的な割引が適用されてお得です。

銀行口座の使用目的②:増やす

「増やす」口座では、次の点を確認しましょう。

・金利が高い
・投資・資産運用に取り組みやすい

「増やす」口座では、預金口座と合わせて、NISA口座や投資口座を開設できる銀行を選ぶのがおすすめです。

そうすれば、預金口座と投資口座間の入出金手数料はかからない上に、積立日や積立金額を指定でき、継続的にスムーズに投資や資産運用に取り組めるでしょう。

給与振込口座を開設する銀行は用途や生活環境に合わせて選ぼう!

ここまで見てきたように、銀行口座にはさまざまな種類があって、使う目的によって適した口座も異なります。

給与振込口座を開設する際も、その口座をどのように使いたいのか、今の生活環境ではどの銀行口座を利用するのが一番お得になるのかを確認してみてください。

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