ドーナツ自体が売れていない?

ミスタードーナツを展開するダスキンの2016年3月期の「全国チェーン店お客様売上高」を見ると、国内のミスタードーナツ売上高は、915億3,800万円、前年に比べて10.3%減少しています。

2006年に日本に参入したアメリカ発クリスピー・クリーム・ドーナツも当初は行列ができ主力商品のドーナッツを無料で配布して注目を浴びましたが、次第に落ち着いてきて、店舗数を減らしています。

コンビニドーナツだけでなく、競合先のドーナツ専門店も苦戦していることから、ドーナツ人気の縮小がうかがえます。

各社苦戦するなか、今後はいかに“リピート買い”をしてもらうかが勝負

ドーナツ専門店に加え、コンビニでもドーナツが買えるようになったことで、そもそもコーヒーに比べて少なかったドーナツ市場のパイを各社で奪い合う形となっている現状。鳴り物入りで参入したコンビニドーナツは、最初こそ購入してみる人が多かったものの、専門店に比べてラインアップに乏しかったり、コンビニ内で頻繁にアップデートされる多種多様なデザート商品がライバルになったりするため、その後の“リピート買い”につなげることができなかったことが売り上げの伸び悩みにつながっているといえます。

コンビニ各社が試行錯誤を続けるなか、味や提供方法を工夫することで今後リピート買いにつながる打開策を打ち出すことができるのでしょうか? それともコンビニドーナツは幻となって消えて行ってしまうのでしょうか…? 今後もドーナツ戦争の動向には注目していきたいところです。(提供: お金のキャンパス

【関連記事 お金のキャンパス】
そもそも「株」ってなんだ? 世の中を豊かにした人間の英知 「株・株式会社」
「円安と円高」についてちゃんと説明できますか? 外貨投資のリターンとリスクとは
金融サービスを変えるフィンテック
大手製造業の社内体制変革に注目――GE、シーメンス、日立
中国不動産、2016年も政府の支援策が続く見通し