P2P,バンカメ,
(写真=Thinkstock/Getty Images)

昨年の投資総額が138億ドル(約15兆903億円)に達したFinTechの勢いに乗って、世界各国の大手銀行が息吹を吹き返している。FinTechではシティバンク、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースといったライバルに出遅れた感の強かったバンク・オブ・アメリカも、テクノロジーを活用する動きを急速に活発化させています。

バンカメは今年に入ってから史上初の即時モバイルP2P送金や、Facebookメッセンジャーアプリを顧客とのコミュニケーション手段に採用するなど、遅れを取り戻すかのごとく次々と新サービスを提供している。

リテール部門社長がスタートアップ発掘

KPMGの調査によると、2011年から2015年にかけてシティバンクが13件、ゴールドマンが10件の大型FinTech投資を行ったのに対し、バンカメはわずか2件。しかしFinTechが銀行にとって本格的な脅威と化した今、生存競争に打ち勝つ手段として巻き返しを図っているようだ。

今年1月には米国特許商標庁(USPTO)にブロックチェーン・プロジェクトに関する申請を行っていることが明らかになったほか、スタートアップとの提携関係を発展、強化する目的で、リテール部門のソン・グエン社長が新たな才能が集まる場所、サンフランシスコに移動している。

今年は決済総額が最高270億ドル(約29兆5245億円)に拡大すると見込まれているモバイル決済市場に着目し、米デジタル決済ネットワーク「ClearXchange」を利用した即時モバイルP2P送金のサービスを3月から開始。世界初となるこの試みは、eメールアドレスと携帯電話だけで送金が即時に完了するという次世代デジタル決済だ。

JPモルガン、ウェルス・ファーゴ、USバンクなどとの共有プラットフォームになっている。若年層の現金、カード離れが急速に進む米国では、昨年モバイル決済が2000億ドル(約21兆8700億円)を突破していることから、「成長市場」になることは間違いない。

生まれ変わりつつある金融産業で、顧客とのコミュニケーションの向上が重要視されている点についても余念がない。2月からは消費者に大人気のFacebookのメッセンジャーアプリで、顧客と気軽にコミュニケーションを図れる環境を提供している。

FinTech化を狙う銀行にとって、いかに円滑で効率的な関係をスタートアップと築くかが勝敗を左右するといわれている。約40カ国で事業を展開するバンク・オブ・アメリカが、ライバル企業との距離を縮られるか否かは、サンフランシスコのスタートアップとの提携関係次第といったところだろうか。( FinTech online編集部

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