世界30カ国で消費者が保険会社およびサービス、商品に対する満足度を最高100ポイントで採点した「消費者満足度指数(CEI)」が発表され、消費者が最も充実した保険サービスを受けている3カ国はオーストリア、米国、ベルギー。トップ20の8割は欧米諸国が独占。アジア圏からは日本(14位)、インド(17位)、中国(19位)、シンガポール(20位)の4カ国がラインク入りを果たした。

発表したのは、国際コンサルティング会社、Capgemini。

2014年と比較すると全30カ国の消費者満足度は最低3.7ポイントから最高10.2ポイント伸びており、国際平均は67.8から73.9まで大幅に上昇。企業主導型から消費者主導型へと市場が逆転した近年、多くの企業が「消費者の満足度が企業の発展に反映される」というコンセプトのもと、多彩な商品やサービスを採用することで顧客満足向上に励んでいる結果といえるだろう。

CEIは2014年から2015年にかけて1万5500人の消費者から収集した、保険産業最大規模の消費者アンケート「消費者の声(VoC)サーベイ」の結果に基づいて作成された。

アジアで最も消費者に優しい国は日本 最下位は韓国

アジア諸国首位に輝いた日本は、満足度の成長率で世界最高の10.2ポイントを記録。年々減少傾向にある年間保険料総額(2014年の前年比は3.7%減の4兆7960億ドル/約5352兆8156億円)を再び盛り返そうという各保険会社の努力が、少なからずとも数字に反映されたものと推測される。

アンケートに回答した日本人消費者の48%は、商品やサービスの利用を通して「保険にポジティブ」なスタンスを保っているが、4.5%は何らかの理由で「ネガティブ」な経験をしており、残りの47.5%は「どちらでもない」と答えている。

日本の消費者は保険商品の購入に関して、家族や知人の紹介(15.4%)やファイナンシャル・プランナーといった専門家からの推薦(17.2%)よりも、独自の調査を最も好む傾向が強い(30%)。そのため自社ウェブサイトは勿論、様々な媒体を通してアクセス可能な保険商品やサービスに人気が集中しているようだ。

同じくアジアから20位入りした中国の消費者の満足度(37.3%)、不満度(3.5%)はともに日本よりも低めで、「満足も不満もない」という中間層(59.2%)が圧倒的に多い。シンガポールは3カ国中不満度が最も高く(5.9%)、やはり満足度(42.1%)よりも中間層(52%)が多い結果となった。

韓国は68.9ポイントで最下位。満足度(33.6%)が低く、不満度(7.6%)が高いのが特徴的だ。

「消費者満足度指数」の高い20カ国

20位 シンガポール 72.1(8.5増)
19位 中国 72.5(5.4増)
18位 デンマーク 72.6(8.9増)
17位 インド 72.9(6.0増)
15位 ノルウェー 73.0(10.0増)
15位 英国 73.0(5.2増)
14位 日本 73.8(10.2増)
13位 ブラジル 74.0(6.3増)
12位 メキシコ 74.3(5.0増)
11位 アイルランド 75.1(5.9増)

10位 カナダ 75.2(4.1増)
9位 ポルトガル 75.5(5.1増)
8位 南アフリカ 75.9(4.4増))
7位 スイス 76.0(5.1増)
6位 フランス 76.3(7.6増)
5位 ドイツ 76.4(6.7増)
4位 オーストラリア 77.2(8.8増)
3位 ベルギー 77.4(6.3増)
2位 米国 78.4(5ポイント増)
1位 オーストリア 79.7(7.1増)

(ZUU online 編集部)

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