地震,災害,東京防災
(写真=Webサイトより)

熊本・大分地域の地震被害の物資不足が日々報道されているが、そうした時に使える知識を東京都総務局防災管理課が編集した『東京防災』(東京都・出版)から抜粋して紹介する。

怪我をしたのに包帯がないときは

用意するのは、ガーゼとストッキングだ。その他には、ハンカチ、ネクタイ、タオル、下着類、カーテン、ラップなども代用できる。

傷口をガーゼなどで押えた後、包帯の代わりにストッキングを使う。ストッキングは伸縮性があるため、止血に効果的だ。

頭をケガした場合は、ストッキングの胴の部分を頭にかぶせて、両脚の部分を頭に巻き付ける。端を縛るとしっかり固定でき、こちらは包帯止めのネットの役割もしてくれる。洗って清潔に保てれば、何度でも使用できる。

オムツが足りないときは

用意するのは、レジ袋とタオルなどの布類。レジ袋の持ち手の輪になっている部分と袋の側面を切って開く。底の部分が繋がった状態で、上下対称の形になるように置く。開いたレジ袋の真ん中にタオルを置き、その上に赤ちゃんのお尻がくるように寝かせる。

赤ちゃんを寝かせたら、上側の持ち手部分を赤ちゃんのお腹の前で結ぶ。そして、下側の持ち手部分を通常のオムツと同じようにお尻からお腹の前に回してきて、先に結んである持ち手に下からフンドシの要領で入れ込む。これで簡易オムツは出来上がりだ。

比較的手に入りやすいものの、レジ袋は蒸れやすいのが難点だ。2時間に1回くらいレジ袋を開いて空気を入れると、赤ちゃんのかぶれも少し抑えられるだろう。

トイレがない・使えないときは

⑴    既存のトイレが排水できない
用意するのは大きめのポリ袋と新聞紙だ。まず、洋式トイレの便座を上げ、2重にしたポリ袋ですっぽりと覆う。上側のポリ袋の中に細かく破いた新聞紙を入れる。これで簡易トイレができあがる。ポリ袋を取り替えることで何度でも使うことができる。

⑵    トイレ自体がない
基本的な作り方は⑴と同じで、入れ物としてバケツや段ボールを使う。持ち運びができるため、移動が困難なお年寄りがいる場合にも使えるだろう。バケツや段ボールに2重にしたポリ袋をかぶせ、細かく破いた新聞紙を入れる。⑴と同じく、ポリ袋を変えることで繰り返し使用することができる。

欲しいサイズの電池がないときは

⑴    単三電池を単二に変える方法
用意するものは単三電池に加え、布とセロハンテープだ。布はハンカチでもタオルでも大丈夫だ。まず布を単三電池の高さに合わせて巻き付ける。巻き付けた電池の直径がおよそ2.6センチ(500円玉くらい)になったらセロハンテープで止めて完成だ。

⑵    単三電池を単一に変える方法
用意するものは単三電池、布、セロハンテープに加えてアルミホイルである。まずは布を単三電池の高さに合わせて、直径およそ3.4センチ(ピンポン玉より一回り小さいくらい)になるまで巻き、セロハンテープで止める。丸めたアルミホイルで高さを調節すると単一電電池の代用になる。アルミホイルがない場合は、通電性のある1円玉7枚または10円玉7枚を固定したものを使うこともできる。この時1円玉と10円玉を一緒に使わないように注意が必要だ。

荷物を運ぶのにリュックがないときは

用意するものは長ズボンと2メートルくらいのひもだ。長ズボンを切らないため、衣服を減らすことはない。長ズボンの両裾を重ね、ひもで縛る。縛ったひもは両側の長さが均等になるように調整する。ひざのあたりで折り返し、両側のひもをベルト通しに1周させるように通す。両足の部分がリュックサックの肩ベルト、胴の部分がリュックサックの入り口となる。ベルト通しに通したひもをしっかり結ぶことで、口が閉まり中の物が飛び出すのを防ぐことができる。

寒さから身を守るときは

新聞紙を何枚か重ねて上着にするほか、避難所となる体育館や学校などは足元から冷えやすい。靴下の上に新聞紙を巻き、その上にもう一枚靴下を履くと熱を逃がしにくい。

上記以外にも2枚重ねた新聞紙を腹巻き代わりにしたり、ポリ袋の中にくしゃくしゃに丸めた新聞紙を空気と一緒に入れ、その中に足を入れたりしても暖をとることができる。

普段から災害に備えて必要な物資を備えるのも大事なことだが、いざという時に使える知識を持っておくことも大事だ。『東京防災』は Webサイト でも見ることができるので、一度読んでみてもいいだろう。(ZUU online編集部)

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