豪州,2016年,上半期,出来事
(写真=PIXTA)

2016年も折り返し地点を過ぎ下半期に突入した。そこで豪州で上半期に起きた出来事を経済や政治を中心に振り返ってみよう。

1月 パース近郊で大規模な山火事が1週間続く

南半球の真夏にあたる1月の悪夢。山火事がウェスタン・オーストラリア州のパース近郊を襲い、約7万ヘクタールのブッシュランドや森を焼き尽くした。一週間以上続いたこの山火事で2人が死亡した。

また必要な予防接種を拒否すると、その家庭への育児補助金がカットされることが決定。増税絡みでクイーンズランド州の交通量の多いハイウェーで通行料が20%値上げされた。

シドニーのヒートウェーブによる強風や雨で家屋2000棟がダメージを受け、約7万世帯で電力を失った。

2月 豪州最年少の鉱山王に破産宣告

36歳と言う豪州で最年少にしてビリオネアにのし上がった鉱山王ネイサン・ティンクラー氏。10億ドルを超える総資産の破産が決定した。若くして大金を手にいれたティンクラー氏は5年で全てを失った。

国内の大手スーパーのWoolworthsでは、サラダを購入した女性がパックのに生きたクモが這っているのを発見、通報し大騒ぎになった。この失態に300万豪ドルの罰金が課せられた。

国内大手車メーカーHoldenは2017年に閉鎖されるアデレード工場の従業員1000人を解雇した。

豪州への車輸入に関する「25年ルール」が制定され、2018年から個人買いを含む車の自由輸入が解禁される。これでディーラーへのバイパス費用がカットされ安く国外から車の購入ができるようになるが、FordやHoldenなどの国内メーカー離れへの懸念がささやかれた。

3月 グレートバリアリーフ死滅の危機、賞味期限切れ肉製品で有罪

世界遺産グレートバリアリーフが死滅の危機にさらされている。北東領域で発見されたサンゴが白く濁るブリーチ現象。過去前例のない貴重なサンゴの大量死が問題となった。猛暑が続いた影響で海水温が上昇したことが原因と見られているが、豪州政府はサンゴへの白化対策を最高レベルにあげた。

国内大手スーパーのColesでは賞味期限を過ぎたサラミ、ベーコン、ハム、ローストチキンなどが店頭に陳列されたままになっていたことに対し有罪判決が下り、罰金が課された。
過去7年で初めてデフレを記録し、ガソリン、食品、衣類の価格が大幅にダウンした。
シドニーの家賃高騰でホームレスが急増、ホームレスを狙った悪質な行為が目立った。