日本での規制緩和による経済効果に期待大

現在、東京にあるAirbnb登録物件の稼働率は、全体の60%以上となっています。これはイギリス・ロンドンと同じ水準で、日本のAirbnbの運用が2014年に開始されたことを考えると、Airbnbの利用者が急増していることが分かります(Airbnbがロンドンに進出したのは2011年10月)。

2012年のロンドンオリンピックは、Airbnbの認知度を急激にアップさせました。ホテルなどの宿泊施設が不足したこともあり、オリンピックの開催期間中、ロンドンのAirbnb登録物件に宿泊したゲスト1組あたりの利用期間は約1週間で、イギリス全体で約5億ポンドもの経済効果があったと言われています。日本でも、民泊の経済効果は約10兆円にものぼると言われており、民泊の規制緩和が日本経済にもたらすプラスの影響は非常に大きいでしょう。

まとめ

国家戦略特別区域法に基づき、旅館業法の適用外となる国家戦略特区の中で東京都大田区は、区で定めた民泊条例を施行し、2016年2月、JR蒲田駅近くにある2件の物件の正式営業を認めました。これは国内で初めて合法的な民泊事業です。同じく国家戦略特区の大阪も、今年中に民泊条例を施行する予定です。

今後、規制緩和が進んで、Airbnbなどによる「民泊」は、空室物件の新たな活用方法の一つとなるでしょう。もちろん、旅館業法が改正されても、所有物件での民泊利用が認められない可能性はありますし、Airbnbで運営する際には、手間やリスクなど注意すべき点はいくつもあります。しかし、空室物件を民泊に転換し、うまく運営ができれば、賃貸よりも収益が高くなるかもしれません。民泊の規制緩和の動向に、不動産投資家は注視する必要があります。(提供: 不動産投資ジャーナル

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