ETFで少額からコーヒーやココアに投資

近年のコモディティ市況にはかつてのような勢いがみられないが、一部原材料の高騰により、新たに投資する機会ともなりそうだ。バニラは組み込まれていないが、コーヒーやカカオが組み込まれている指数がある。指数に連動したETF(上場投資信託)であれば、少額の資金からでも手軽に、かつ分散してコモディティ投資を始められる。投資信託が連動する指数の中で、これらの穀物を組み入れているものもある。

◎ロジャース国際コモディティ指数
米著名投資家であるジム・ロジャース氏が設定したロジャース国際コモディティ指数 ( RICI®) は、世界のマーケットで取引されている農産物・エネルギー・金属のうち、37の先物価格をドル建てで構成している。2016年8月8日時点で、コーヒーとココアがそれぞれ、この構成商品の2%と1%を占める。

◎S&P GSCI
24の先物商品価格を組み入れたS&P GSCIは、ユーロヘッジや円ヘッジなどさまざまな種類があり、世界の機関投資家などからも幅広く利用されている指数だ。2016年版の組み入れ割合は公表されていないが、過去実績から見ると、コーヒー・ココアともに組み入れ比率は1%未満である。

◎ブルームバーグ商品指数
22の先物価格を組み入れたブルームバーグ商品指数では、2016年2月末時点でコーヒーが2.18%含まれる。

指標全体でみると、コーヒーやカカオを占める割合は、原油や鉱物などの天然資源に比べると、小さいのが実情だ。組み入れ品目や構成比率は、生産量や貿易量に応じて決定されているが、市況の流れを受けて、構成比率が見直されることもある。コーヒーやカカオが旺盛な需要の伸びと、低迷する供給による価格の高騰を受けて、指標の中で存在感を増す日が訪れるかもしれない。

原油価格の低迷によって、コモディティ投資の人気が低迷している。だが、コーヒーやカカオなど、新たな先物商品価格への関心を高めるかもしれない。構成比率を見つつ、指数の動きを追ってみてもいいだろう。(ZUU online編集部)

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