注目するべき銘柄は?

今年の増税後に上手くいかないなと思ったのは白物家電を買った方ばかりではありません。政府も頭を抱えています。今年の日経平均は、年初に16,000円超をつけてから下落しはじめ、現在14,000円後半前後で推移しています。おそらく目算では今頃、円安が進み16,000円で調整を終え18,000円へ向けて緩やかに上昇すると見込んでいたはずです。

5月21日に財務省が発表した4月貿易統計速報によると過去最長となる22ヶ月連続の赤字、貿易収支は8,089億円にも及んでいます。ウォール・ストリート・ジャーナル紙でも日本銀行の金融緩和を受け大きく円安へ向かったが、輸出は期待するほど上がりはしなかったと指摘しています。原因として、原発稼働停止による輸入の増加やコストの安い中国への発注などがあると言われています。この情報を逆手にとれば中国やチャイナプラスワンでも注目を浴びるASEANとの結びつきの強い企業などが優良株になってきます。

さらに関連して、すぐに思いつくニュースと言えば過去最高を記録更新している訪日観光です。それだけ日本企業が進出していれば、現地において日本への観光客呼び込みも活発になります。旅行業界。航空各社や旅行代理店はもちろんですが、日本の国際空港と直結している京成電鉄(銘柄コード:東証1部9009)や南海電鉄(東証1部9044)は外国版ウェブサイトにおいて訪日する観光客限定のサイトを開設し割引切符を販売しています。また日本のお土産の代表格である家電や化粧品を扱うドンキホーテ(東証1部7532)も訪日客限定で「ようこそ!カード」や「ようこそ!マップ」を発行し好評を得ています。

もちろん、スマホ関連、建設業界など以前から好調とされている銘柄にも注目すべきでしょう。


ブラジルワールドカップ終了後に仕込む

季節による相場観と米国中間選挙やワールドカップを鑑みると、今は短期相場より中期や長期で運用を考えること。ブラジルワールドカップ終了後に先に述べたような注目される銘柄の押し目買いが得策に見えます。短期運用ではないので、今年から始まったNISAを利用するのもいいでしょう。もちろん、リスクが皆無な訳はありません。現在、オバマ氏は債務証言問題やオバマケアトラブルなどを抱え支持率は低い状況にあり、米国中間選挙はかなり注目されるものになります。その結果如何ではこれからのアメリカがどの方向へ向かうのか全く分かりません。

また、ウクライナ情勢、中国シャドーバンキング、新興国通貨不安など、日本は世界で何かあれば必ずと言っていいほどヘッジに使われます。円高に振れるとアベノミクスがどのようになるかも予断を許しません。何れにしろ、やはり情報分析は投資の根幹です。

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