「水曜日」はアンラッキーデー

さらに曜日別でみてみると、週末に当たる土日は0.4%にとどまり平日のうち、倒産日は以下の順位となった。

水曜日:23.81%
金曜日:21.49%
木曜日:20.89%
火曜日:16.78%
月曜日:16.63%

水曜日は不動産屋にとっては定休日。契約が水に流れて破談するのを避けるため、水を連想させる水曜日を休みにして縁起を担ぐ習慣が浸透している。この水曜日は、不動産屋だけに限らず、業界全体を見渡しても、アンラッキーな日といえるだろう。また、週末前の花金といって浮かれた気分でいると、金曜日は会社の倒産に遭遇する可能性も高いので注意が必要だ。

3大要素の重複日は「倒産件数が3倍以上」に

これまで見てきた中では、毎月5日に倒産が多いのはビジネスの慣習が反映されている以外、曜日や六曜はそれほど顕著な差が垣間見られたわけではない。しかし、この「5日」「水曜」「仏滅」の3大要素が重複した場合、連鎖反応なのか、倒産件数を押し上げる力が働くようだ。

調査対象期間では、2002年6月5日、2003年3月5日、2006年4月5日、2008年3月5日と4回3大要素が重なる日があったが、いずれも各年の1日あたりの平均倒産件数を3倍以上も上回るデータが出ている。その中でも顕著だったのが、2003年3月5日。この年の1日当たりの平均倒産件数は44.53件だったにも関わらず、3大要素が重なった日には、実に216件もの会社が倒産している。

気温や天候も影響あり

さらに、天気にも注目すると、雨が降り、さらに降水量が増すほどに倒産件数も比例する傾向がある。一方、降雪について、雪の日に倒産した件数は35.2件で降らない日(38.2件)より倒産が少なかった。さらに気温をみてみると、10度‐20度未満の快適で過ごしやすい状態の日に倒産件数が最も多く1日平均38.6件。一方、気温が5度未満まで落ち込むと、倒産件数も比例して減少し、1日平均32.6件まで下がる。

また、会社の沿革も知らず知らずのうちに、倒産リスクとの関連性があるようだ。倒産企業と設立月日を調査すると、4月1日に設立した企業の倒産件数が最も多く、2362件。この背景には、そもそも年度初めに設立している企業の数そのものが多いという事情がある。2位以下は、6月1日1655件、5月1日1579件、7月1日1546件、10月1日1485件とトップ5を占めた。一方、1月2日、4月29日、11月23日、12月31日の各日に設立された会社の倒産件数はそれぞれ1件。起業家は、このデータにあやかって験担ぎをするのも1つの方法だ。

これまで、曜日や六曜を会社の倒産と関連づけて意識してきたビジネスパーソンは決して多くはないだろう。しかし、今回の調査で、こうした要素が会社の先行きを左右させる要因の1つとして大きな力を働かせていることが浮かびあがったいま、次の会社倒産のリスクが高まるXデーに向けて、心の準備も必要になってくるかもしれない。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)