二宮和也CM,ライオン,株価
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ライオン <4912> が今年新発売した液体洗剤「トップ スーパーNANOX(ナノックス)」の売れ行きが絶好調だ。

大ヒットの背景は「ナノ」パワーによる洗浄力の強さといった商品力もあるが、なんといっても嵐の「ニノ」効果が大きい。二宮和也が汚れの落ちにくい洗濯に挑戦するCMを見て興味を持った人も多いのではないか。

今回は、ヒット商品が企業業績と株価にどのような効果をもたらしたのか見てみよう。

ライオンの中間営業利益は83%増益で過去最高

ライオンが8月3日に発表した2016年12月期中間決算(1月〜6月)では、本業の利益を示す営業利益が83.0%増の104億円と大幅増益となり過去最高益を更新した。

好決算の背景には、新製品で付加価値の高いトップ スーパーナノックスの売上増が大きく寄与している。

同社は8月3日の決算発表に先駆けて7月29日に「業績の修正に関するお知らせ」という開示で、中間営業益予想を80億円から104億円に、通期予想を190億円から210億円に上方修正していた。

上方修正は、今期すでに2回目だ。前2015年12月期の決算発表時の2月に出した期初の会社予想は、中間営業益が65億円、通期営業益が180億円だった。これを第1四半期決算発表時の5月9日に中間予想80億円、通期予想190億円に上方修正していた。

企業の四半期の業績推移を見るときによく使うのが進捗率だ。ライオンの上半期営業利益104億円は、通期予想210億円に対する進捗率で50%となる。

半期で50%なので計画通りの進行にも思えるが、過去のトレンドを見るとライオンの売上や利益は「下期偏重型」である。7月から12月は洗濯回数が増え制汗剤需要も増加するためだろう。同社の営業利益は「上期35%」「下期65%」という下期偏重比率だ。従って、7月29日の同社の新予想は慎重なものであり、再び上方修正の可能性もありそうだ。

ニノのトップ スーパーナノックスが業績修正のドライバー

ライオンが超コンパクト衣料用液体洗剤トップ スーパーナノックスを新発売したのは今年の2月17日。2010年に発売した独自の高洗浄成分MEEによる「ナノ洗浄」の「トップ ナノックス」を進化させたものだ。

皮脂洗浄力を大幅に向上させる新技術「スーパーナノ洗浄」で、センイ1本1本から汚れを徹底的に落とす。また、濃縮タイプであるため通常の液体洗剤より1回の洗濯で使う量が約半分と少なくてすみ、すすぎの回数も減り、置くスペースも小さくてすむなどの利点もあり、消費者の支持が高まっている。

ただ、トップ スーパーナノックスの知名度を主婦層を中心に高めたのは、先に述べた二宮和也のテレビCMではないだろうか?

トップ スーパーナノックス洗浄力を示すために「汚れからの挑戦状」をニノが受けて立つCMシリーズは2月に始まった。

第1弾は「着ぐるみの中のTシャツ」。第2弾は「まるめたままの靴下」。第3弾は「ぎゅうぎゅう詰めの洗濯ネット」。第4弾「ポケットに入れたハンカチ」、第5弾「マトリョーシカ風実験のTシャツ」と難敵の汚れの挑戦を二宮和也が次々となぎ倒すストーリーだ。