昨日の夜の授業で江戸時代の米相場の話になったのですが、当時の相場に対する心構えや考え方を書かれた本は本当に役に立ちます。10年くらい前に解説本を出版しましたが、もう一度時間を作って当時のことが書かれた本を見直してみたいと思います。
米国株が大きく下落となりましたが、日本市場は追加緩和期待や円安を好感して底堅さも見られると思います。日銀の金融政策決定会合を控えているということで新聞や通信社のニュースでまことしやかに追加緩和があるとかないとか取りざたされていますが、4月の例もあるので市場は慎重な反応となりそうです。実際に日銀の発表を見てから動いても遅くはないと思います。
米国株が大幅下落となったことで売り先行となりそうですが、為替が円安に振れていることや日銀のETF(上場投資信託)買いや追加緩和期待も根強いことから本日の日本市場は底堅い堅調な展開が期待されます。夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物も売られてはいるのですが、下値も限定的であり、日本市場で為替が円安傾向となれば売り難さも見られるのではないかと思います。
引き続き日銀のETF買い期待もあり、底堅さは見られそうです。16,500円~600円水準を割り込んで大きく下値を試すということでもなく、16,000円台後半での保ち合いという雰囲気なのだと思います。日銀の追加緩和があれば、17,000円水準につっかけるのでしょうが、上値も限られそうです。
本日の投資戦略
米国株式市場が「ドル高」を嫌気して売られるという場面では日本市場は何とも反応が難しくなります。為替だけを見ると「ドル高=円安」ということであれば、信用収縮=リスク回避ということでもないわけですから、日本株は買いということになるのですが、米国株式市場が売られると米国の景気が悪いということで日本企業にも影響があるということになってしまいます。それでも、米国でも金利上昇を嫌気しての資金シフトということでもあり、特にここから大きな下落が始まるということでもないと思います。
何度も述べていますが、昨年8月、9月の急落や今年初めの急落局面と明らかに為替の動いが違っています。実際に米国での金利上昇が円安となっているわけですから、米国が利上げをできるほど世界的に景気が良いというように捉えられるようになってくるのではないかと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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