9月20~23日の東京株式市場は、日銀が金融政策決定会合で打ち出した「緩和強化策」を好感した買いが一時的に先行する場面が見られた。

21日に「緩和強化策」が伝えられると、日経平均株価の上げ幅は前日比315円に達した。しかし、「黒田バズーカ」と呼ばれたかつての分かりやすく強力な追加緩和策とは趣きが異なったため、影響は限定的となった。

「緩和強化策」は債券市場での売りを誘発し、マイナス圏で推移していた長期金利がプラス圏へと上昇した(国債価格は下落)。円相場も一時1ドル=102円台まで下落したが、その後は海外市場で強含むなど方向が定まっていない。目下のところ、株式市場を含めてトレンドを大きく変えるには至っていないようだ。

新規材料の出た中小型株がランクイン

それでは今回は東証1部の「25日移動平均からプラス方向にかい離率の高い」上位10社の顔ぶれをみていこう。

(1) ヤーマン <6630> +55.06
(2) ノバレーゼ <2128> +49.89
(3) ブレインパッド <3655> +29.45
(4) ダブル・スコープ <6619> +28.91
(5) マネースクウェアHD <8728> +26.14
(6) シーアールイー <3458> +25.79
(7) メガチップス <6875> +25.42
(8) 日本金銭機械 <6418> +23.09
(9) 神戸物産 <3038> +20.83
(10) ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> +20.57
※銘柄、証券コード、25日移動平均かい離率の順。

直近の25営業日には、8月の夏枯れで市場全体の出来高が細った時期も含まれる。相場が動意薄となる中、新規の手掛かり材料の出た中小型株を物色する動きが強まったようだ。