米国で「ミレニアル・セラピスト」なる新種の職業が浸透し始めている。どことなく掴みどころのないミレニアル世代(18歳から34歳)の明らかに前世代とは異なる特質を分析し、最適な癒しの治療をほどこす職業だ。

現時点ではミレニアル世代がほかの世代よりはるかにストレス要因に敏感で、セラピー(精神・心理療法)を求める傾向が強いわりに、セラピストとの接し方が淡々としていることなどが判明している。

繊細なミレニアル世代は癒しへの需要が高い

これまでミレニアル世代に関する分析が多々行われてきたが、「怠慢」「身勝手」「打たれ弱い」「ナルシスト」など、この世代にとっては憤慨に値するようなレッテルを貼られているようだ。

ミレニアル世代以上にとっては摩訶不思議な特質を、最新のテクノロジーを「理解できない未知のもの」として腫物に触れるかのように、ネガティブな見解で片付けている感は否めない。

そんな不名誉な印象を払拭すると同時に、新たな時代の需要に対応する意図で生まれたのが、米国の「ミレニアル・セラピー」である。

とりわけ繊細な傾向が強いとされているミレニアル世代は、ほかの世代よりも精神的、心理的な癒しへの需要が高い。しかしミレニアル世代以上のセラピストでは、この世代の心の傷を理解し、癒すことは困難なようだ。

「ミレニアル・セラピー」ではセラピスト自身がミレニアル世代であるため、従来のセラピストが頭をかかえこむような難問も比較的理解しやすいというわけだ。

米国では50万人のセラピストが活動しているが、近年、ミレニアル・セラピストによる治療を希望するミレニアルが急増中だという。

ストレスを感じた際にセラピーを利用する確率を世代ごとに見てみると、ミレニアル世代は高齢層(1950年代以前生まれ)の2倍に近い確率で治療を受けている。またストレスの蓄積度も平均を大きく上回っている。

興味深いのはセラピーを求める気持ちが強いわりに、セラピストとの接し方は淡々としており、治療を短く切りあげたがる傾向が強い点だ。

日本でも静かなブームを呼んでいるセラピーだが、欧米同様、ミレニアルに対象を絞ったセラピストが登場する日もそう遠くはないかも知れない。(ZUU online 編集部)

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