パルコはセゾングループからJフロントグループに

パルコが変わり始めたのは、親会社である西武百貨店を中心にした「旧セゾングループ」が解体した影響が大きいだろう。先進的な文化事業に意欲的だった旧セゾングループの後ろ盾を失ったパルコは、イオンや森トラストなども名乗りをあげた争奪戦の末、2012年に大丸松坂屋を展開する J.フロントリテイリング <3086> の傘下に収まった。

渋谷パルコの場合、足元は4期連続増収と、ほかの店舗に比べると好調であった。だが、牽引しているのは昔のアパレルではなく、インバウンド需要や、10代~20代の女性を中心とした「オタク」需要だった。2012年、DCブランドのテナントが入っていた6階を大規模改装し、人気アニメのキャラクターショップなどを入れたフロアを新設した。

渋谷パルコの閉店は時代の移り変わりの象徴

いつまでも渋谷パルコの伝説に浸っているわけにはいかない。時代に合わせた変革が必要だ。渋谷の再開発は、パルコブランドの原点を見つめ直したいとの経営陣の気持ちを象徴している。かつて時代の先端を走っていたパルコのイメージはもはや「パルコ、丸井、ルミネはどこも同じ」ファッションビルの一つというような位置づけになっている。

その丸井も赤いカードとファッションで若者向けに強さを発揮していたビジネスモデルをショッピングセンター、賃貸という分野にビジネスモデルを転換中だ。

今回の渋谷再開発は「パルコらしさとは何か」を再定義する機会でもある。若者文化を担うパルコから、パルコで育った上の年代へもターゲットを拡大することが重要だろう。渋谷パルコが2019年に文化の発信拠点として戻ってくるのを期待したい。(ZUU online 編集部)