株主優待,JR九州,IPO,上場
(写真=PIXTA)

いよいよ10月25日、九州旅客鉄道(JR九州) <9142> が上場する。IPO時の株価は仮条件の上限にあたる2600円に決まり、LINEに次ぐ2016年の大型上場であることから、投資家の注目は高い。

またJR九州は上場に合わせて株主優待の導入も発表している。JR九州の株主優待の内容がどんなものか?また、他JR各社の優待と比較してお得感があるのかをみていこう。

株主優待は鉄道とグループホテルの割引

JR九州の株主優待の内容をみていく。JR九州の株主優待は、毎年3月31日時点で株式を1単元(100株:最低購入単位と同じ)以上保有している場合に鉄道株式優待券及びJR九州グループ優待券がもらえる内容となっている。

鉄道株式優待券は、JR九州内の運賃、特急券、グリーン券、指定席券が5割引となる。また、JR九州グループ優待券はホテルや高速船、物販施設での5割引~100円引き(使う施設によって割引率は異なる)を受けられる。もらえる枚数は、鉄道株式優待券は1000株までは100株毎に1枚であるが、1000株以上~1万株未満の場合は1000株超過分については200株ごとに1枚、1万株超過分は300株ごとに1枚となっている。

またJR九州グループ優待券は100株以上保有の株主に対して一律5枚を発行する。保有株式数を増やしても比例的に優待の枚数が増えるわけではないので、最低購入単位である100株を購入して優待のメリットを得るのが良さそうだ。

株主優待利回りからはお得といえるJR九州株

それでは、株主優待を使用した場合にどのくらいの割引になるのかを、鉄道では博多~鹿児島中央間を九州新幹線片道で使用したケース。また、JR九州ホテルブラッサム新宿に宿泊したケースで見ていきたい。

九州新幹線博多~鹿児島中央間の運賃は、普通車指定席で1万450円。グリーン車では1万3020円となる。これが株主優待を利用した場合、5割引になるので普通車指定席は5,230円。グリーン車は6510円となる。仮に最低購入価格で100株購入した場合、26万円(購入時の手数料は含まない仮定)かかるので、株主優待利回りは普通車指定席で2.01%。グリーン車で2.50%となる。

鉄道利用の割引は約5000円~6000円といったところだが、ホテル利用の割引幅はどのくらいだろうか。JR九州ホテルブラッサム新宿宿泊の場合に、株主優待を使うと宿泊料金の3割引(休前日は2割引)である。

JR九州ホテルのWebサイトから宿泊料金を検索すると、シングル素泊まりで1泊1万5500円~1万8500円(日によって異なる)となるので、優待利用時の宿泊料金1万,850円~1万2950円となり、4250円~5550円となる。優待券は年間5枚もらえるので、26万円で購入した場合の株主優待利回りは最大10.6%である。優待利回りの水準からはお得といえる。

ただし鉄道、ホテルともに割引プランがある。その場合と比較しての価格優位性はどうなっているのだろうか?

例えば、「九州ネット早特14」という、14日前までの購入で割引になる切符がある。「九州ネット早特14」は発売枚数限定で、お盆、GW、年末年始は使用不可だが普通車指定席利用で7000円となり、株主優待時の運賃との金額差は約2000円弱となる。

JR九州ホテルブラッサム新宿の場合、28日前からの早割プランや7日前からの直前割プランがあるが、その場合での宿泊料金は正規料金の約1000円引きでほとんど変わらない。ホテル利用の場合は株主優待のメリットを存分に活かせそうだ。

JR他社と比べてもお得度が高いJR九州の株主優待

JR九州の株主優待のお得度を検証してみたが、他のJR各社比べた場合はどうなのだろうか? 既に株主優待制度を導入しているJR東日本、JR東海、JR西日本と比較してみよう。各社の優待は以下のようになる。優待での鉄道割引が5割引であることと、ホテルや物販等で使える割引券ももらえる観点では、JR西日本とJR九州に軍配があがる。以下は各社サイトから筆者がまとめた一覧だ。

●各社の株主優待の概要

JR東日本 :100株ごとに年間1枚。鉄道割引券は1枚で2割引。2枚同時使用で4割引が限度。これに加えて宿泊やグループのスキー場で使える割引券が年間各3枚もらえる。

JR東海 :100株ごとに年間1枚。鉄道割引券は1枚で2割引。1割引。2枚同時使用で2割引が限度。

JR西日本 :100株ごとに年間1枚。保有株数と保有年数が一定の条件を超えた場合、追加発行あり。鉄道割引券は1枚で5割引。これに加えてグループのホテル。レストラン。ジェイアール西日本伊勢丹(百貨店)、旅行商品の割引券も年間1または2枚もらえる。

JR九州 :100株毎に年間1枚。鉄道割引券は1枚で5割引。これに加えてグループのホテルや物販で使える割引券が年間5枚もらえる。

次に、優待利回りという観点からJR西日本とJR九州の株主優待のお得度を比較してみよう。JR西日本は新大阪~博多の新幹線利用。JR九州は博多~鹿児島中央間の新幹線利用で比較してみる。

JR西日本 :最低購入代金:64万4300円 新幹線料金(新大阪~博多:普通車指定席):1万5310円 割引額:▲7660円 株主優待利回り:1.18%
(最低購入代金は10月21日(金)終値を基準とする)

JR九州 :最低購入代金:26万円 新幹線料金(博多~鹿児島中央:普通車指定席):1万450円 割引額:▲5230円 株主優待利回り:2.01%

優待による割引金額はJR西日本の方が高いが、最低購入代金がJR九州はJR西日本の3分の1のため、株主優待利回りではJR九州の方が得である。

結論:JR九州ホテルでのJR九州株主優待利用はとても魅力的

JR九州の株主優待の内容を検討してみたが、株主優待利回りの点では魅力的な銘柄といえる。

特に、JR九州ホテルの宿泊割引(通常は3割引、休前日は2割引)は、JR九州ホテルブラッサム新宿でみると、株主優待以外の割引幅は約1割程度のため、魅力的な優待である。JR九州ホテルに宿泊する機会がある方にとっては、魅力的な株主優待といえそうだ。(ZUU online 編集部)

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