JR九州,上場初値,株価動向
(写真=PIXTA)

九州旅客鉄道(JR九州) <9142> が2016年10月25日、東証1部に上場し、初値は売り出し価格2600円を超える3100円(19%高)、終値は2990円(15%高)を付けた。1987年の旧国鉄分割・民営化で発足したJR7社のうち4社目の株式上場で、本州以外のいわゆる「三島会社」では初めて。11月末に控えるTOPIX組み入れ後の株価推移に注目したい。

上場前には、すでに上場しているJR東日本 <9020> 、JR西日本 <9021> 、JR東海 <9022> と同様に初値が売上価格を超えるとの評価があった。鉄道会社の持つ公共性や知名度、安心感が堅調なIPOを支え、事前予想通りの結果となった。11月末にはTOPIX組み入れを控え、上場後の株価推移に注目があつまる。

JR九州、今の株価水準は割高? 今後の株価動向

現在の株価水準は、同業JR3社と比べて割高という見方がある。株価を1株あたり利益で割って求めた数値であるPER(株価収益率)から見てみてみよう。

現在発表されているJR九州の17年3月期の1株利益238.75円に公開価格である2600円を当てはめると、PERは10.89倍。一方でJR各社の17年3月期の予想PERは、JR東日本が13.85倍、JR東海が9.38倍、JR西日本が11.96倍だ(2016年10月25日終値基準)。25日終値2990円でのPERは12.52倍となり、JR東日本以外の2社と比べると割高水準と見ることもできる。

直近の大型上場としては、郵政3社(日本郵政 <6178> 、ゆうちょ銀行 <7182> 、かんぽ生命 <7181> )やLINE <3938> が挙げられるが、いずれの企業も現在の株価が初値を下回っている点には注意しておきたい。日本郵政は、初値1631円に対して1290円(10月25日終値)、ゆうちょ銀行は、同1680円に対して1207円(同)、かんぽ生命は、同2929円に対して2139円(同)、LINEは同4900円に対し4680円となっている。

JR九州が抱える不安材料として見逃せないのが、本業である鉄道事業の赤字だ。11月末に控えるTOPIX組み入れ後の株価推移は、同社の事業次第といえるだろう。

JR九州の営業利益のうち、鉄道事業は105億円の赤字となっている。駅ビル不動産事業は204億円、建設や流通・外食はそれぞれ61億円、34億円の黒字で、駅ビル・不動産事業に依存した体質となっている。鉄道事業は2017年3月期に黒字化する計画で、これが実現できるかどうかが今後の株価の推移に大きな影響を与えるだろう。(ZUU online 編集部)

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