ローソン,減益
(画像=Webサイトより)

コンビニエンスストア大手の一角、ローソン <2651> の業績がさえない。2017年2月期第2四半期連結決算では、売上高が前年同期比5.8%増の3062億3100万円と伸びたものの、営業利益は同5.0%減の399億2500万円となり、中間期としては10年ぶりに減益となった。

ローソンは、筆頭株主である三菱商事 <8058> が子会社化することを決定しているが、中間決算ではその連携効果は現れなかった。中間決算の結果を受けても、通期の連結営業利益見通しは760億円のまま据え置いたが、ローソンの現状はどうなっているのだろうか。

スーパー代わりのコンビニへ転換

ローソンは、働く女性やシニア層の増加、夕方から夜間にかけての需要増加のニーズに応えるべく、スーパーマーケットの代わりとなるような店舗を目指し、利用客の生活支援を強化してきた。

実際に、既存店では、デリカや日配食品、冷凍食品の売り上げが大幅に伸びた。こうした需要を取り込むため、各店舗では、商品陳列への投資として什器の高層化、冷凍平台導入、冷凍ケースの増設とともに、惣菜など品ぞろえを拡充。売上アップにつながったものの、設備投資には約50億円、品揃え支援や販促経費に約20億円などの費用がかさんだことが、営業利益の落ち込みに響いた。

下期は、ローソンのトレードマークともいえるからあげクンなどのカウンターフードを強化し、コンビニ店内で調理する「まちかど厨房」の店舗を拡大するなどして売上アップにつなげる戦略を立てる。しかし、通期での業績を占う上で重要な9月単月の業績は、既存店の売上高が前年比で1.5%減、客足数同1.0%減、客単価同0.5%減となり、下期はスタートダッシュとならなかった。