「仕事を辞めたい!転職したい!」という衝動に従業員が駆られる理由は様々だ。従業員の能力が高ければ高いほど、企業側は「後釜を探せばいい」と呑気に構えてはいられない。優秀な人材確保は死活問題である。

非営利組織、アメリカ進歩センターの調査によると、後任者探しのコストは退職する従業員の年間所得の21%に匹敵するという。高度な技術者の後釜を探すとなると、この傾向はさらに強くなる。コスト問題だけではなく、後任者探しが難航を極める可能性もある。

こうしたリスクを踏まえて、欧米では「従業員に愛想をつかされない企業」の研究が盛んだ。数えきれないほどの調査結果に共通する「転職した・したい理由」を、下記にリストアップした。

すべての理由の根底には、「従業員と企業間でどれほどのつながりが築かれているか」という問題が横たわっているようだ。従業員と企業間に連結性が欠落しているため、評価してもらえない。評価してもらえないから給与があがらない。従業員の疲労が過度に達していても、職場で険悪な空気が流れていても気がつかない、あるいは気がつかないふりをする。上層部と従業員間の隔たりが拡大する。その結果、組織内に悪循環が定着し、従業員のやる気が失われていく。やり甲斐を感じられない仕事を続けるよりも、なにか新しい仕事に切り替えたいと感じるのは、人間の自然な心理だろう。

ギャラップ国際世論調査が今年第2四半期に実施したサーベイでは、2500万人を超える世界中の労働者の7割が「職場とのつながりが感じられない」と回答している。さらには仕事へのやり甲斐の7割に「上司のリーダーシップが影響している」とも報告されている。

上司にとってはひたすら業績を追求するよりも、職場環境を快適で活気あふれる状態に保つことで下の者のやる気を最大限に引きだす方が、結果的に大きな収穫をもたらすということになるのだろう。

転職した・したい10の理由

1.能力に見合う給与・報酬をもらえない
2.会社の将来性・成長性に期待できない
3.長時間労働による過労
4.上司に我慢できない
5.シニア・マネージメントへの不満
6.ほかの職業にチャレンジしてみたい
7.頑張っても評価してもらえない
8.職場の人間関係による心労
9.仕事にやり甲斐を感じられない
10.社風になじめない

(ZUU online 編集部)

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