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(写真=PIXTA)

個人でお金を借りるには、フリーローン、カードローン、消費者金融、キャッシングなどのさまざまな手段がある。どれを選ぶべきか迷う方も多いだろう。

今回は、その中からフリーローンを取り上げる。フリーローンという名前を聞いたことがあるが中身はよくわからないという方のために、フリーローンを解説し、選び方を紹介していこう。


フリーローンとは?

フリーローンの“フリー”とは、ローンを組むときの"利用目的が自由(フリー)"であることを意味する。住宅ローンや自動車ローンなどは利用目的が決まっているのに対して、フリーローンは目的を問わない。結婚式の準備のための資金として使うこともできれば、手術を受ける治療費として使うこともできるのだ。ただし、事業を立ち上げるための資金や、投資の元手などに充てることはできない。主に個人や家庭での利用のために借りられる。

また、フリーローンはカードローンや消費者金融と違って、追加でお金を借りることができない。追加でお金が必要になった場合には、ローンを新規で組むことになる。

フリーローンの金利は低い

フリーローンは、カードローンや消費者金融に比べて金利が低い。返済途中で追加で借り入れることができないぶん、貸す側にとってはリスクが少なくなるため、通常よりも金利が低く設定されているのである。

担保はなくても大丈夫

フリーローンは無担保でも借りることができる。とはいえ、無担保と有担保では利用できるサービスに違いは生じる。

無担保の場合は、返済期間は半年から10年以内、上限は300万円程度となることが多い。一方、担保がある場合は、上限額を1億円程度まで引き上げることが可能となり、返済期間も長く設定することができる。

無担保型は少額を借りてすぐに返済するような使い方で、それでも足りない場合は有担保型でローンを組むことになるということだ。

フリーローンのメリットとは

金利が低い

金利が低いということは、元本の返済に充てるお金が増えることになり、短期間で完済しやすく、返済に余裕を持つことができる。

総量規制の対象外

総量規制とは、個人でお金を借りられるのは年収の3分の1以内というもので、政府が定めた規制である。銀行のフリーローンであればその規制の対象外となり、返済できる見込みがあれば年収の3分の1以上の金額も借りることが可能になるのだ。

債務が増えにくい

前述のとおり、フリーローンでは追加でお金を借りることができない。これをメリットとしてとらえると、気軽にお金を借りられないということは、債務を増やすような行為につながりにくいといえる。別のローンを組もうとすればそのときに再考することになり、簡単に借りすぎる心配を減らすことができる。

フリーローンのデメリットとは

追加融資を受けられない

メリットとして見ることもできる一方で、やはり困ることもある。それは、借り入れ時に必要な額の見通しを立てることが難しい場合だ。例えば、教育費のためにフリーローンを組んで、2~3年後に予期していなかった教育費などが発生するとなっても、追加で融資してもらうことはできない。

審査に時間がかかる

カードローンや消費者金融であれば即日でお金を借りることができるが、フリーローンは残念ながらスピード性はない。好条件が重ならない限り、フリーローンでその日にお金を手に入れることは難しい。フリーローンの審査では、仮審査・本審査・保証会社の審査といった3ステップを経ることもあり、審査に時間がかかるのだ。貸し手にとっても、金利が低いぶん、返済の見込みがあるか慎重にチェックする必要があるためである。

繰り上げ返済に手数料がかかる

ローン返済の過程で余剰資金が生まれたときに、予定の返済額以上の金額を繰り上げて支払うことで、ローンの返済を早めることができる。カードローンや消費者金融であれば繰り上げ返済を行っても手数料はかからないが、フリーローンでは手数料が発生してしまうのである。その額は約5000円程度であることが多い。自由に返済できないのはデメリットである。

どんなときにフリーローンを利用すればいいのか

こうしたメリットとデメリットを踏まえると、フリーローンはまとまったお金が必要なときに1回利用するという使い方がいいだろう。用途としては、結婚式の費用、引っ越し費用、病院に入院したり手術を受けるなどの治療費といったことが多く見られる。

向いていないのは、何度もお金を借りたいという方の場合だ。また、急いでお金を借りたいような場合にも使いづらい。その場合はカードローンや消費者金融を利用するほうが良いだろう。ある程度時間に余裕があって借りたい金額を把握できているというケースが、フリーローンを利用するのに適している。

フリーローンの選び方

フリーローンを利用するとして、100種類以上ある中からどのように選べばいいのだろうか。フリーローンを選ぶ際のチェックポイントをあげたい。

金利

フリーローンの金利は、5%前後から15%前後まで幅広い。金利が高いか低いかは、今後の返済に余裕を持たせることができるかどうかの境目となるため、低いに越したことはない。10%以下を目安に探すのがいいだろう。

ローンの金利には2つの法則がある。
・審査基準が厳しいところは金利が低くなる
・長く借りると金利が低くなる
可能であればより厳しい審査基準のものを使ったり長期間借りるることで、金利の低いフリーローンを利用できるのだ。

利用条件

フリーローンは、審査において年収を重視されることが多い。無担保型であるならなおさらである。継続収入がないと審査を通過することは難しく、学生や主婦でもアルバイトやパートなどで収入を継続的に得ることが必要となる。

また、全国のフリーローンを利用できるとは限らず、住んでいる地域によっては申し込めるローンが限られることにも注意するべきだろう。

繰り上げ返済手数料

フリーローンのデメリットとして、繰り上げ返済に手数料がかかることを指摘したが、最近は他のサービスと差をつけようと繰り上げ返済手数料を無料とするフリーローンも現れた。ボーナスなどでお金に余裕ができたときに繰り上げ返済しようと考えるなら、手数料が有料か無料かはチェックすべきだ。

銀行の種類別によるフリーローンの特徴

銀行は大手銀行〈メガバンク〉、地方銀行、ネット銀行と大きく三つに分けられ、それぞれのフリーローンに違いがある。先にあげた選ぶ際のポイントを重点に比較していく。

大手銀行は、三井住友銀行やみずほ銀行といった巨大資本のもと全国展開している銀行であり、大手銀行のフリーローンは地方銀行やネット銀行と比べて金利が低いところに特徴がある。ただそのぶん利用条件が厳しい。前年度や前々年度の年収が見られ、最低でも200万円の年収が条件となっているところがほとんどである。

地方銀行とはその名の通り地方に根ざした銀行で、利用条件として銀行の営業範囲内に住んでいることが求められる。ただあらかじめ口座を持っていれば、大手銀行と同様の低金利の恩恵が得られる。

ネット銀行はイオン銀行やジャパンネット銀行など店舗に行かずともオンラインで決済や申し込みができる銀行である。何よりオンラインでフリーローンの手続きが完了するため、手続きが非常に簡単だ。ただ残念ながら金利はカードローンと同等になるため、フリーローンの恩恵が受けづらいデメリットがある。

実際にどんなフリーローンがあるの?

では実際にどのようなフリーローンがあるのか見ていこう。今回は大手銀行とネット銀行のフリーローンを紹介する。

ネットDE多目的ローン(三菱東京UFJ銀行)

利用条件:勤続年数が1年以上で、前年度の税込年収が200万円以上の方。
金利:変動金利 年率5.475%(2016年11月1日時点)
特徴:繰り上げ返済手数料が無料(オンラインで手続きする場合のみ)

みずほ銀行多目的ローン(みずほ銀行)

利用条件:勤続年数2年以上でかつ前年度税込年収が200万円以上で安定かつ継続した収入が見込める。
金利:変動金利は年5.875%、固定金利は年6.550%(2016年11月1日時点)
特徴:現在または過去にみずほ銀行でローンを組んでいると、金利を年0.1%引き下げてもらうことができる。加えて、みずほ銀行の住宅ローンを返済中であるか完済していると、さらにお得な無担保多目的ローンを利用できる。

フリーローン(ジャパンネット銀行)

利用条件: 申し込みの段階で20歳以上70歳未満で、仕事をしていて安定した収入があり、ジャパンネット銀行の普通預金口座を持っている。
金利:100万円未満の場合:変動金利で年率17.75%(2016年11月1日時点)、100万円以上の場合:変動金利で年率14.75%(2016年11月1日時点)
特徴:一括で繰り上げ返済することができる。

比較してみると、各社ごとに金利が異なることが一目瞭然であるし、サービスも異なる。フリーローンを選ぶ際には利用条件や金利などをポイントごとに比較するのがいいだろう。

フリーローンについて理解できただろうか。各社のフリーローンをシミュレーションできるサービスがあるので、そういうものも活用してみていただきたい。フリーローンのメリット・デメリットを理解しつつ、各社のローン商品をポイントごとに比較すれば、納得のいくフリーローンを選択できるはずだ。