カーローン,金利,選び方
(写真=PIXTA)

マイカーの購入を検討する際、ローンを組む方が多いだろう。その際に注目するポイントは何と言っても「金利」である。しかし、ただ単に低金利の選ぶことが最善の選択とは言えない場合がある。金利以外にも、金利の種類と各種手数料、保証料など細かい項目についても目を向けるべきなのだ。矛盾するようだが、多少高金利でも総額では得をした、というパターンも実は存在する。

マイカーの購入は大きな買い物であることに加え、返済期間も長いことからそうした小さな差が、大きな金額の差として現れてくる。ぜひ、まずはカーローンへの知識を深め、少しでも費用を節約できるよう徹底的に比較をしてほしい。

今回は、カーローンを選ぶ際に金利以外に注目したいポイントを中心に解説する。


自動車ローンの金利と残価設定ローン

カーローンを取り扱うのは、カーディーラーはもちろん各金融機関である。一般的には、カーディーラーローンは審査に通りやすい反面、高金利が設定されている場合が多い。金融機関でのカーローンは、その他のローンと同様都市銀行よりも地方銀行が、店舗型よりネット銀行がより低金利の傾向がある。

年率数%と見ると、そんなに差が出ないのではないかと思う方もいるかもしれないが、購入する車の価格が高くなればなるほど、ローン期間が長くなればなるほど、その差は広がっていくことになる。

低金利を広告で打ち出している場合もあるが、最低金利の表示だけではなく「〜何%」という上限部分まで確認をしよう。その金利が適用されるための条件にも目を通したい。金額や期間、金融機関によりその内容は様々である。

最近では、残価設定ローンと言われるものも登場した。数年後の乗り換えを前提に、予め下取り金額分を差し引いた金額(残価)を毎月一定の金額ずつ支払っていくというものである。期間が経過した場合には、車両を返却するか、そのまま支払いを続け購入をするか、新たに残価設定ローンを組み、新車に乗り換えるかを選択することになる。低金利の設定がされており月々の費用を抑えられること、数年おきに新車に乗れるというメリットがある。

残価設定ローンで注意していただきたいのは、車両の名義は自身ではなく信販会社となっているため、好きなようにカスタマイズすることはできない。また、金利は残価格部分に対してではなく、車両価格に対して掛かるということも覚えておこう。

金利以外に支払金額を左右するもの

より低金利のローンを検討することは、費用を抑えるための鉄則である。しかし、それ以外にも支払い金額に影響を与えるものが存在する。

金融機関などの低金利ローンの場合には、保証料や手数料がかかるものがある。原則、カーローンを申し込む際には保証人が不要である。その代わりに、信販会社が保証人の代わりとなり、そのために保証料を支払うということだ。

低金利と思っていたが、それらの金額を支払うと結局他のローンと変わらない金額になってしまったというケースもある。金利の数字だけではなく、そうした細かい部分も事前に確認をした上で契約をしたい。

低金利マイカーローンの落とし穴

実際に低金利のカーローンを見つけた場合にも、思わぬ落とし穴がある場合がある。月の支払額の増額ができるか、繰上げ返済が可能かどうかも支払う総額に影響を与える要素である。

月々の支払いを少なく設定していたものの、少し余裕が出てきたので支払額を増やし、早くローンを終わらせたいと思ったとしよう。その場合に、最初の契約内容でそうした対応が可能なのかどうかが、鍵になってくる。また、残りのローンを繰上げ返済し、少しでも利息を減らしたいと思う場合も同様である。

また、固定金利か変動金利かという部分も必ず確認してほしいポイントである。固定金利は、契約時の金利が支払い終了時まで適用される。やや高めの金利が設定されている場合もあるが、返済計画が立てやすいというメリットがある。

変動金利の場合、低金利が設定されている場合が多く魅力的に思えるかもしれない。しかし、そこで確認したいのは「金利見直しのタイミング」である。それにより、契約時よりも高い金利が設定されてしまう場合もあるので、当初の総額よりも高い金額を支払うことになってしまうこともあるのだ。

マイカーローンの計算方法

晴れてカーローンの審査に通った場合には、決められた期間月々支払いを行っていく必要がある。先に、自身の経済状況を整理し、車の支払いとして充てられる金額を決めておくが必須である。

車を所有する場合には、ローンの支払い以外にも様々な維持費がかかる。思いもよらぬ出費がでることも考えられるので、余裕を持った計画を立てて欲しい。月々の支払い金額を計算する場合には、以下の式を参考にして欲しい。

利息の計算

元金 × 金利 × 借入期間 ÷ 2 = 利息金額

月々の支払い額

元金 + 利息金額 ÷ 期間(月数) = 月々の支払金額

これら2つの式は、決まっている金額を入れていくことで様々なパターンに応用できる。例えば、頭金を入れる場合には元金部分が減ることになるため、利息金額は小さくなる。また、この金利の場合利息はいくらになるか、どれくらいの価格帯の車であれば今の資産状況で購入可能かということも算出することができる。

ローン返済シミュレーション

では、これらの式を使って、月に支払可能な金額から逆算をして実際にシミュレーションをしてみよう。車両代金を先に決めるのではなく、月々の支払を5万円以内、5年間におさめるためには、という場合で考えていく。それにより、利息を含めた総額を求めることができ、金利の基準や自身の購入できる車の金額も算出できる。

先ほどの式に数字を当てはめてみよう。

元金 + 利息金額 ÷ 60(5年間) = 5万円(月)

これを計算すると、元金と利息の総額が300万円ということになる。月の支払を5万円以内に収めるためには、利息を含め300万円以内にする必要があるということである。200万円の車を購入する場合には、金利は以下の式で求められる。

200万円×金利×60(5年間)=100万円

となり、これを計算すると金利部分は0.08となり、8%以下の金利であれば、より負担を減らすことができる基準となる。

300万の車を購入するためには、さらに金利を低くする必要があることがお分かりいただけるだろう。正確な金額については購入時にディーラー、金融機関等に確認が必要だが、これらの計算も活用してほしい。

損をしないカーローンの選び方

損をしないためには、やはり徹底的にカーローンについての知識をつけることと、先に購入する商品(車)を選ばないことが大切だろう。

カーディーラーの販売員はあなたに寄り添い、あなたのライフスタイルにあった車を提案してくれるだろう。しかし、彼らは車についてのプロではあるが、ローンについてのプロではない。調べるのが面倒という理由だけで、そのまま勧められたカーローンで契約をしてしまうことは、決して賢い選択とは言えない。

車を選ぶ前に、カーローンについての知識を深め、予め低金利や今回紹介した条件に合ったカーローンを選んでおく。そこで初めて車選びを始める、という流れをお勧めしたい。先に実際に車を見てしまうと、「早く欲しい」という衝動にかられ、とにかく契約しなくてはと焦ってしまう人も多い。

人生における大きな買い物には、まず十分な下調べをしてから実物を見ることをお勧めしたい。