教育,資金,学資保険,ジュニアNISA
(写真=PIXTA)

受験生をかかえる家庭では、来年の入試に向けて、受験勉強の追い込みがはじまっていることだろう。受験生に限らず、子を持つ親として気がかりなこと、それは「いくら教育費が必要か?」ではないだろうか。大学進学までに教育資金を貯めたいと考える人が多いと思われるが、どんな手段で貯めるべきだろうか?

マイナス金利政策の影響下、預貯金や学資保険だけでは思ったように増やせない状況を踏まえ、お子様がまだ小さく時間を味方につけられる場合、ジュニアNISA(ニーサ)で運用しつつ教育資金を貯める方法もある。

教育費はいつ、いくらぐらい必要?

私立進学か公立か、地元から通うのか一人暮らしをするのか等進路によって変わる教育費。子ども一人あたりどれくらい見込んでおけばよいのだろうか。教育費の目安として、私が相談者によくお伝えする数値は「大学卒業までに1000万円程度」だ。面談では覚えやすい数字を使うことが多いのだが、もう少し具体的に見ることにする。

以下は「国の教育ローン」を利用した人に調査を行ったデータ(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査」)から一部をまとめたもの。それによると、高校入学から大学卒業までに必要な入在学費用として

● 入学費用と在学費用を累計すると子ども一人あたりの費用は、高校3年間で232.4万円。
● 高校卒業後の入学先別にみると、私立大学に入学した場合の(高校~大学卒業までの)累計で、文系で907.9万円、理系で1050.4万円となっているのに対し、国公立大学では689.9万円。

との結果に。さらに大学のコース別にかかる費用を詳しく見ると、

国公立大学
入学費用 81万9000円
在学費用 375万6000円
-----------------------
合計 457万5000円

最も費用がかかる私立理系コースでは、

<私立大学(理系)>
入学費用 106万円
在学費用 712万円
-----------------------
合計 818万円

となっている。

学費以外に親元を離れて暮らす生活費まで含めて考えると、毎年の家計から一部捻出するとしても、さらに年間5060万円前後の資金準備が必要になるだろう。

これらのことから、教育費の備えとして1000~1200万円程度備えがあれば、家計状況を理由に子が希望する進路選択を曲げることなく、また、子の将来の足かせとなる奨学金にも頼らずに済みそうだ。しかし、それにしても大きな金額と言える。できるだけ早く行動を起こし、かつ、貯めたお金に少しでも働いてもらうことを考えたい。

そもそもジュニアNISAとはどんな制度なのか

老後資金準備の自助努力を支える制度としてNISA(ニーサ)があるが、ジュニアNISA(少額投資非課税制度)は、子や孫の将来に必要な資金作りのバックアップを目的に、2016年4月にスタートした新しい制度だ。現制度の概要をまず確認しておこう。

ジュニアNISA は0~19歳の未成年者を対象にした制度。毎年80万円までの非課税投資枠が設けられ、最長で5年間配当や売買益が非課税となる。2023年までの8年間フルに活用すると640万円まで投資できる。ただし、ジュニアNISA口座からの資金払い出しは、子が18歳になるまで制限される(途中払い出しは遡って課税される)。

教育資金準備としてジュニアNISAを活用するメリット・デメリット

ジュニアNISA最大のメリットは、毎年80万円までの投資が非課税で行えること。5年の非課税期間を利用することで、個人が特定口座などで投資信託や株式運用する場合に比べてより多く資金を得ることが可能になる。

また逆説的だが、子どもの大学進学まで貯めた運用資金を引き出すことができないことから、学資保険などと同様に解約しにくい、強制力がある貯蓄手段だとも言える。

また、ここでは詳しく触れないが、金融資産を持つ祖父母が孫のためにジュニアNISAの口座を開設し投資資金80万円を提供することで、相続対策にもなり得る(暦年贈与の非課税枠110万円のうちの一部をジュニアNISAで運用するイメージ)。

一方で、デメリットもある。

1つ目は、現在の制度では、ジュニアNISAの口座を開いた後で金融機関を変更することができない点だ。口座開設キャンペーンなどに魅かれてジュニアNISA口座を開設したものの思うように投資商品を選ぶことができず活用しきれない可能性がある。もうひとつは払い出しの制限だ。

口座開設者(子)が3月31日時点で18歳になる年の1月1日以降でないと非課税での払い出しができないことから、AO入試や推薦入試など早めの受験スケジュールを選んだご家庭では、最初の納付期限にジュニアNISAで貯めた資金が間に合わず自前で準備する必要が出てくるケースが発生する。

メリットばかりが強調されがちだが、いざお金が必要なときに困ることがないよう積立預金などと併用したり、口座開設後の運用効果を高めるため投資商品について事前に検討することをおすすめしたい。(ZUU online 編集部)

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