人生のビッグイベントの一つともいえる結婚。そして、その次に訪れるライフイベントに、出産がある。家族が1人増えることは、何にも代えがたい喜びがあるものだが、子育てにはお金がかかる。どの程度の金額が必要かご存じだろうか。ここでは、子育てにかかる教育資金について解説していこう。

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(写真=PIXTA)


教育費用の平均額

ここでいう教育費は、学校教育にかかる費用、習い事、塾代などを指す。ベネッセ教育情報サイトによると、1人の子どもにかかる教育費は、幼稚園から大学まで全て国公立の場合で1015万円である。幼稚園から大学(理系)まで私立の場合には、およそ2465万円になるという。その差は、1450万とかなりの差が生じる。さらに、医科・歯科系の大学に進学した場合には、より多くの費用がかかる。それ以外に、養育費として食費、衣服、おもちゃ代、レジャー費用などが必要になるのだ。

費用だけを見れば、公立のみに通わせた場合に費用を抑えることができる。しかし、受験をするためには、塾に行く必要も出てくるだろう。公立の学校に通わせ塾を利用するのか、受験に向けて手厚い指導を施してくれる私立の一貫校などを狙うのか、総合的に判断をする必要がある。

教育資金の目標額と貯める時期

では、実際にいくらの金額をどの時期までに用意しておく必要があるのだろうか。

まずは、幼稚園か保育園か、公立か私立かを選択することになる。文部科学省「子どもの学習費調査」によれば、2014年の公立幼稚園の学習費総額は22万2264円である。それに対し、私立幼稚園の場合、総額は49万8008円で、入園時には、2万円から10万円程度が必要となる場合が多い。

保育園は、居住している地域や世帯年収、子どもの年齢、保育所に通う兄弟の数などにより、保育料が変わる。保育園によっては、保育料のほかに、給食費、延長保育料、送迎バス費、諸経費などがかかる場合がある。また、認可保育所と認可外保育所でも料金は異なる。

まずは、公立・私立のどちらになってもいいよう、子どもの入園までに50万円程度用意できれば、その後の進路のための貯蓄に専念することができるだろう。小学校に通う6年間のうちに、多くの費用がかかる私立への進学を前提に、目標金額を定めておくのが無難である。私立中学の受験料は、1校あたり2万円から3万円だ。そのための資金を最低でも10万円と、入学金等に当てる費用50万円ほどは準備しておきたい。

こうして見てみると、金額が大きいだけに、教育資金のための貯蓄の開始時期は「できる限り早く」がよいだろう。保育園・幼稚園、小学校の時期は、教育費の負担は小さく、期間も長い。多額の教育費が必要となる中学~大学の時期に慌てることがないよう、できる限り前倒しで、2つ先の費用を貯め始めるのが望ましい。

教育資金の貯蓄計画

目標金額を設定するためには、早いうちに「最大でいくらかかるか」という試算をしておく必要があるだろう。公立に行かせたいと思っていても、子供の希望や学力に応じて私立を選択する可能性が十分にあるからだ。また大学では、国公立に入学したとしても、自宅から通うのか、一人暮らしをするのかによってもかかる費用は大きく変わってくる。しかも、高校までは浪人するということは少ないが、大学受験には浪人するという状況も多々ある。

貯蓄計画を立てる際にはまず、子どもが各学校に入学する節目の年と、すべて私立だった場合の最大費用を書き出してみることだ。そして、入学時に必要な金額から逆算し、年単位、あるいは月ごとに貯蓄すべき金額を具体的に割り出す。イメージとしては、入学と同時に2つ先の費用を貯め始められるような金額に設定するとよいだろう。

もちろん、今より先の教育資金を貯めている間も、子どもは学校に通い、諸々費用がかかることになる。月の貯金額は無理のない範囲で設定する必要はあるが、目の前の教育費の支払いに追われては、子どもの希望に応えることができなくなってしまう。親として余裕のある対応ができるよう、結婚したタイミング、妊娠をしたタイミングから、教育費専用の貯蓄を始めることが理想的である。

スタイル別、あなたに合う金融商品は?

教育費と聞くと、まず学資保険を思い浮かべる人も多いだろう。満期の時期、保険料の払い込み年齢、月の保険料を自身で決めるものだ。教育資金の確保のために活用している人も多いが、子どもがけがや病気、入院をした場合に保障を受けることができる商品もある。

しかし、学資保険は受取総額が払込保険料を下回る可能性もあるのだ。つまり、元本割れしてしまうことがある。もちろん、中には返戻率が高くなる商品もあるが、十分な貯蓄をする能力のある人には必ずしも最適とは限らない。反対に、貯蓄が苦手な人は、商品をよく比較し、確実性のあるものに加入するという選択もある。

積立預金と学資保険を組み合わせを検討したい。すべてを学資保険のみに頼ってしまうと、思わぬリスクを負いかねない。必要な資金がなく、子どもの教育費を支払えなくなってしまえば本末転倒である。前述したように、学資保険は払込保険料よりも総額が「増える」可能性がある。そのメリットは活かしつつ、元本が保証されている積立定期預金と組み合わせるのはどうだろうか。その割合に関しては、各家庭の資産状況、子どもの年齢により異なるが、分散投資の考え方を取り入れ万全にしておけば、さらに安心して子どもの将来に生かすことができるだろう。

今からでも遅くない

親であれば、子どもの好きな道に進ませてあげたいという思いはみな共通である。それを親の資金の都合で、子どもの将来に制限をかけることになっては心が痛い。今からでも遅くないので、ライフプランをしっかり立て、計画的に教育資金を貯めてもらいたい。