エンジェル投資家がもたらす経済効果
世界の情報・通信産業のメッカとされているシリコンバレーが、1990年代で急速に発展した背景には、ベンチャー企業とエンジェル投資家の関係が欠かせなかったとされています。スタンフォードやカーネギーメロン大学など世界最先端の技術を学ぶ学生と将来の有望な起業家を支援するエンジェル投資家が、都会とはいえない地域の発展に貢献して世界的に有名になった事実は、エンジェル投資家が経済に与える影響は決して少なくはないと言えます。
エンジェル投資家の大半は、自分自身がかつて起業した起業家であり、彼らが成功を収めた後、後身の起業家たちに支援したとされています。エンジェル投資家は、リスクは大きいが自分が支援した企業が成功すれば、リターンは倍以上になって返ってくる、支援した企業は成長し潤沢な資金が生まれます。シリコンバレーでは、投資した企業が成長したといわれる目安は、年率約40%という。このようなwin-win-の関係は、双方にとっても経済にとっても非常に大きな経済効果が生まれていきます。今後増えればさらに世界の経済を支えることになるが、減少することでは、地域経済の膠着、冷込み等の影響は考えられます。
日本のエンジェル投資家の傾向
日本のエンジェル投資家は、世界のエンジェル投資家と比べるとまだまだ少ないといわれています。その背景としては、やはりベンチャー企業が育ちにくいという風土があり、投資家はリスクテイクを好まないという気質があるうです。世界の主なエンジェル投資家は、自分自身がかつての起業家であった事、成功したリターンが感じられるからリスクテイクも取りやすいといいます。人口減少が進む日本においてさらなる経済成長は必須です。新しいイノベーション、経済効果を上げる為には、ベンチャー企業の発展、そのためにはエンジェル投資家の存在がかかせなくなるだろうと思われます。最近は、クラウドファンディングなどで、小口の投資もできるようになってきています。今後私達日本人の投資の意識がかわっていく事で、エンジェル投資家が増え、日本経済を牽引する存在になっていくのかもしれないですね。
先の代表的な日本のエンジェル投資家も世界の主なスタートアップ企業に投資をしています。今後さらなるグローバル化が進んでいく事によって、日本も起業する若者を支援する制度が整い、日本のエンジェル投資家が増加することで、外資系企業の文化、理解等が受け入れられやすくなることが考えられます。海外のエンジェル投資家の投資対象の一つとして注目される事に期待したいです。
エンジェル投資家が注目している次の投資先
主なエンジェル投資家は、本当に無名であった頃から、今は大企業となった企業に出資しています。その審美眼については、かつての自分自身の経験に基づいた感覚があると感じています。エンジェル投資家の大半は、自身が起業し成功しているので、その人物に出資したいまた、自分と同じ共感、感覚を持つ人物に出資しているようです。何よりも人物重視でみている面が大きいようです。
エンジェル投資家が投資をする先として、最近注目しているのは、最近の起業の傾向として、儲けたいという意識より、その製品、その仕事が好きという事が大きな経済効果をもたらしている企業が多いという意見もありました。いいものを作りたいという思いは、世界中同じで、その思いが大きな経済効果を生むことになるのです。