マクドナルド,法人税,ルクセンブルク,英国
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ルクセンブルク法人税の課税措置疑惑で捜査を受けているマクドナルドが、UKに国外事業の納税先を移すことが正式に発表された。これにより同社の欧州連合(EU)圏内での事業所得約10億ドル(約1153億6000万円)が、EUではなくUKに流れこむことになる。

マクドナルドはBrexitにともなう事業基盤移動であるとの憶測を否定しているが、風当たりがきつくなり始めたルクセンブルクにとどまるよりも、EU離脱後に法人税が引下げられる予定の英国を選んだものかと思われる。

低法人税率で次なる「タックス・ヘイヴン」を目指す英国

「ルクセンブルクで不正な財務上の補助を受けていた可能性がある」として、昨年12月以降、EU当局による捜査のメスがはいっているマクドナルド。マクドナルド側は「2011年から2015年にかけ、25億ドル(約2884億円)を上回る法人税を納めた」と疑惑を否定しているが、EU委員会は「2009年以降、法人税を納めていない」と主張。

またマクドナルドのルクセンブルクの子会社、MEF(有限会社欧州フランチャイジング)の会計記録では、昨年の税引前利益が5億3600万ドル(約618億3296万円)であるにも関わらず、納税されたのはわずか0.7%の380万ドル(約4億3836万円)となっている。ルクセンブルグで適用されるべき29%という税率と、大きな差が生じているのは明白だ。

ルクセンブルクが長年にわたり、国際大手企業を誘引する手段として提供してきた税優遇策は、自国でも納税していない企業の課税逃れを容認するもので、近年EU当局からの取り締まりが強化されている。同様の税優遇策を提供しているアイルランド、オランダも、スターバックス、Apple、Amazon絡みの疑惑ですでに調査を受けた。

英国は現在20%の法人税率を、来年4月には19%、EU離脱の完了が見こまれている2020年には17%まで引き下げる意向を明らかにしている。Brexit後も企業を誘引する手段として、G20国・地域中、最低法人税率を目指す戦略を打ちだしており、ルクセンブルクを筆頭とする「タックス・ヘイヴン」に規制の手が伸び始めた今、マクドナルドのようにEUからの流入が増える可能性が期待できる。(ZUU online 編集部)

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