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日経平均7月1日終値は15326円となっております。1999年12月のJPMザ・ジャパンのファンド設定以来、基準価格の騰落率は+287.9%で、ベンチマークの東証株価指数(TOPIX、配当支払込み)-7.0% を大きく上回っています。アベノミクスが始まる以前から、JPMザ・ジャパンは好成績日本株ファンドとして、知る人ぞ知るファンドでした。


JPMザ・ジャパンとは

JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社が運用する日本株投信「JPMザ・ジャパン」は、JPモルガン・アセット・マネジメントの中で、最もアグレッシブな運用を行うファンドとして知られています。リスクを取り、高いリターンを狙っていく投資信託です。格付投資情報センター(R&I)は、優れた運用成績を示したファンドを表彰する「 R&I ファンド大賞 」制度を2007 年度から実施しますが、投資信託の国内株式部門で、JPMザ・ジャパンは、2012年、2013年の2年連続で「優秀ファンド賞」を受賞しています。


ファンドの目的・特色

JPMザ・ジャパンのファンドの目的は、日本株を主要投資対象とし、信託財産の中長期的な成長を図ることを目的とするとしています。また、ファンドの特色として、日本の産業構造が変化していく中、利益成長が高く、株主を重視した経営を行っており、かつ、これらの状況を市場が株価に織り込んでいない企業に投資することを謳っています。利益成長の高い企業は、EPS(1株当たり利益)やキャッシュフロー等の将来予測やビジネス・モデルの効率性を分析・検証することから選定が行われます。また、株主を重視した経営をしている企業は、企業の成長に対して株主にどの程度の利益配分が行われているかを分析し、利益配分に積極的な企業の選定が行われます。


運用プロセスの特徴

JPMザ・ジャパンの運用プロセスには特徴があります。運用チームによる企業訪問、企業来訪、電話取材等を通じたボトムアップ・アプローチ方式により運用が行われているのが特徴です。企業取材を通じて、利益成長の高い企業、および、株主を重視した経営をしている企業の選定が行われます。ファンドの運用者により、年間約2,500件(2013年実績)の企業取材が行われます。投資対象企業の事業戦略の優位性、経営陣の質の見極めに重点が置かれています。経営陣との対話を重視しています。リサーチ専門のアナリストを置いていませんので、アナリストを介さず、より迅速かつ直接的は銘柄選定が可能になっています。


運用実績

格付投資情報センター(R&I)は、優れた運用成績を示したファンドを表彰する「R&Iファンド大賞」制度を2007年度から実施しています。投資信託の国内株式部門で、JPMザ・ジャパンは、2012年、2013年の2年連続で「優秀ファンド賞」を受賞しました。1999年12月のJPMザ・ジャパンのファンド設定以来、基準価格の騰落率は+287.9%です。ベンチマークの東証株価指数(TOPIX、配当支払込み)は-7.0% です。JPMザ・ジャパンは、14年以上の運用の歴史を持ちますが、日本株投信の中で圧倒的なパフォーマンスを残しているのです。過去3年の騰落率は、JPMザ・ジャパン 96.7%に対して、TOPIX 52.9%と、ベンチマークを圧倒的にアウトパフォームしています。ダイナミックな運用方針がJPMザ・ジャパンの高いパフォーマンスの理由であると考えらます。そのダイナミックさは、組入上位銘柄が頻繁に変わっていることからも見て取れます。

一方、2013年6月以降の運用成績に限るとパフォーマンスが少し落ちています。過去1年間についてみると、JPMザ・ジャパン-12.0%と、ベンチマークであるTOPIX +7.9%に劣後しています。JPMザ・ジャパンの組入れ構成比の高い建設業、サービス、情報・通信業がTOPIXに対してアンダーパフォームしたことが理由であると考えられます。しかし、ダイナミックな運用方針のアクティブファンドであることがJPMザ・ジャパンの魅力でもあり、また、強みでありますので、今後運用成績を巻き返すことは十分あり得えると考えられます。