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(写真=Thinkstock/Getty Images)

米外国投資委員会(CFIUS)が中国の投資家グループ、証重慶財信企業集団によるシカゴ証券取引所(CHX)の買収取引を承認したことが、米ロイター紙などの報道から明らかになった。

取引は今年2月から進められており、最終的には米証券取引委員会(SEC)の承認が必要となるが、一部の専門家からは中国による産業スパイ行為への懸念も根強く、トランプ氏の就任後に形勢が逆転する可能性も考えられる。

オバマ政権、中国資本の自国参入を警戒 トランプ政権でさらに強化?

米国最古の証券取引所、CHXには、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスといった大手国際銀行が出資しているものの、近年はナスダックを筆頭とするライバル証券所に圧倒され、国内取引率が0.5%まで縮小。「国内で3番目に小規模な取引所」という位置づけに甘んじている。

打開策として浮上したのが今回の買収劇だ。しかし不動産兼投資会社、証重慶財信企業集団の知名度が国外では低く、その実態を把握しにくいためか、買収候補として名が挙がった当初から、証重慶財信企業集団、中国政府間の癒着の可能性を徹底的に究明するよう、多数の議会委員が要請していた。

CFIUSの承認は、そうした懸念が払拭されたことを意味するはずだ。報道によると、CHXも「今回の取引が米国の安全を脅かす危険性はないとCFIUSが判断した」とのコメントを発表している。

例えそうであったとしても、トランプ氏の勝利によって買収環境が一転したことは一目瞭然である。次期トランプ政権と中国間の摩擦は、すでに鮮明なほどに表面化している。選挙活動中から繰り返し唱えていた中国製品の制限に加え、台湾をめぐる対立構造など、今度もますます圧力が増すだろう。

中国資本が自国に参入することを懸念しているのは、トランプ氏だけではない。ウォール・ストリート・ジャーナル紙などの報道によると、今月、中国投資ファンドによる独半導体製造装置大手、アイクストロンの買収取引も、「国家の安全保障に対するリスクになりかねない」として、オバマ大統領によって却下されている。トランプ政権始動後は、こうした対応が厳格化するのではないかという見方が強い。(ZUU online 編集部)

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