マイナス金利導入や人工知能の躍進など、2016年はビジネスシーンでも様々な注目すべき出来事があった。自身の仕事ぶりを振り返り、来年の成長・飛躍につなげるためにも今年のビジネストレンド、出版トレンドを知っておくのは役に立つだろう。
2016年に発売されたビジネス書の中から10冊を紹介する(文中敬称略、価格は紙版、税込み)。
長時間労働は「生産性」の低さが原因
『生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』
(伊賀泰代、ダイヤモンド社、1728円)
現代の日本企業で慢性化してしまっている長時間労働。これは生産性の低さが原因であり、取り分けホワイトカラーのそれは致命的とまで言われている。イノベーションを起こし新たな発想やビジネスモデルを創出するために生産性は欠かせない。本書ではマッキンゼーの元人材育成マネージャーが、生産性を向上させるための方法論を紹介している。
成功者に共通するのが「やりぬく力」だ
『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』
(アンジェラ・ダックワース、ダイヤモンド社、1728円)
米国大統領、オリンピックメダリスト、エリート学者、あらゆる分野の成功者に共通する要素「グリット(やり抜く力)」。本書では、人生における全ての成功に最も必要とされる「グリット」を、具体的に伸ばす方法が紹介されている。既存の能力観や教育観を根本から覆した一冊。
思わず笑ってしまう「会議」でのお作法
『会議でスマートに見せる100の方法』
(サラ・クーパー、早川書房、1620円)
ただただ眠くなったり、退屈だなと感じたりすることも多い「会議」で、周囲からスマートに見られるための裏ワザが満載。思わず笑ってしまうような内容が、皮肉たっぷりに解説されている。Google とYahoo!に在籍していた著者が、実践的なテクニックをシュールに紹介。会議の光景を思い浮かべながら、楽しんで読める良書。
かつて経営難に陥った「USJ」を救った手法
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』
(森岡毅、角川書店、1512円)
かつて経営難にまで陥ったUSJが、単月とは言え東京ディズニーランドの入場者数を超えるまでに至ったのは何故なのか?その理由は、組織がマーケティング部主導に生まれ変わったことにあった。企業におけるマーケティング・ブランディングの方法論、消費者目線の重要性が、分かりやすく解説された一冊。
意思決定に関わる人は読みたい「予測」の力
『超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条』
(フィリップ・E・テトロック、早川書房、2376円)
政治からビジネスまで全ての分野で必要とされる予測スキル。未来を予測するために必要なこのスキルが、行動経済学などの科学的根拠に基づいた「鉄壁の10カ条」に落とし込まれている。意思決定に関わる全ての人が読むべき最良の解説書。
瞑想やマインドフルネスを脳科学の観点から解説
『世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる』
(久賀谷亮、ダイヤモンド社、1620円)
脳の6~8割ものエネルギーがアイドリング状態でも動き続けているため、何もしなくても脳は疲れていく。つまり、単に身体を休めるだけでは脳は休まらないのだ。本書では、脳を休めるためにはどうすれば良いのか、瞑想やマインドフルネスを脳科学の観点から解説している。科学的な脳の休め方が分かる一冊。
古くて新しい「PDCA」の回し方
『鬼速PDCA』
(冨田 和成、クロスメディア・パブリッシング、1598円)
ビジネスの現場では使い古された感のあるPDCA。しかし、本当の使い方はほとんど実践されていない。本書では、それぞれのステップで具体的に何をすればよいのかが40点以上の図版で解説されている。スキルの習得・成長を超スピードでもたらしてくれる本格派ビジネス書。
著者の経験に基づく中小企業が利益を出す戦略
『小さな会社の稼ぐ技術』
(栢野克己、日経BP社、1728円)
中小企業が利益を出し生き残っていくための実践的な内容が記されている。大企業と同じ方法では成果を出すことはできない。弱者の戦略を実践すれば、局地戦で大企業を打ち負かすこともできる。小規模事業者が身に付けるべき正しい戦略と実践方法が、著者の実際の経験に基づいて書かれた一冊。
「仕事のミス」が起きる原因とは?
『仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方』
(宇都出 雅巳、クロスメディア・パブリッシング、1490円)
物忘れや見落とし、判断ミスなど仕事にミスはつきもの。実は、ミスを起こしている原因は脳の記憶にあることをご存知だろうか。このミスを起こしている脳の仕組みを知った上で対策を講じれば、ミスは未然に防ぐことができる。全てのビジネスパーソンのための、ミスを予防する仕事術を記したビジネス書。
人生100年時代は目前?
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
(リンダ・グラットン、東洋経済新報社、1944円)
誰もが100年を生きる時代が目前に迫っている。人類未踏の時代で豊かな老後を過ごすためには何が必要なのか。これまでの教育20年、勤労45年、引退15年の3ステージモデルは崩壊。学び方、働き方、生き方すべてに変革が求められる。そう遠くない未来に訪れる「平均年齢100歳時代」を生き抜くための人生設計書。(ZUU online 編集部)
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