ドナルド・トランプ大統領が発令した一部の外国人に対する米国入国禁止が、世界中に波紋を投げかけている。

そんな中、スターバックスやGoogleといった国際大手企業が次々と抗議の声明を発表するとともに、雇用や寄付金、無料宿泊施設の提供などといった移民支援策を打ちだしている。

様々な形で支援の手を差しのべる大手国際企業

1月27日、大統領令によりイスラム圏7カ国(イラン・イラク・ソマリア・スーダン・シリア・リビア・イエメン)からの渡航者の入国を90日間、難民資格所有者の入国を120日間一時禁止にする措置がとられた。世界中で非難の声が高まる中、大手国際企業が動きだした。

スターバックスのハワード・シュルツCEOは1月29日、自社ウェブサイト上に従業員宛てのメッセージを掲載し、今後5年間にわたり75カ国で1万人の難民を雇用する計画を発表。通訳や米軍を支える役割を果たした難民を優先的に採用すると同時に、子どものころに入国した不法移民の雇用や各種資格取得を支援する制度へのサポートを改めて表明した。

同日、Googleのサンダー・ピチャイCEOもエクゼクティブおよび従業員による最高総額400万ドル(約4億5392万円)の難民支援金寄付を、内部メモで通知したとUSA Todayが報じている。この情報は後にGoogle広報部によって確認された。この資金は4つの組織(米自由人権協会、米移民法律情報センター、国際救済委員会、国連難民高等弁務官事務所)に寄付される。

一方Airbnbは入国を拒否された人々への無料宿泊施設提供を発表。ブライアン・チェスキーCEO自ら「緊急で住まいが必要ならば連絡して欲しい」とTwitterで呼びかけた。また自社ウェブサイトでは無料宿泊施設の提供者を募っている。

こうした大手の動きは氷山の一角で、多くの企業が大統領令に断固抗議する意向を示している。一時禁止措置対象国の出身者を多数雇用しているこれらの企業にとっては、人権問題とともに事業への影響が懸念される。

CNNの報道によると、1月30日の時点で入国許可が保証されているのは外交官ビザの所有者のみ。永住権所有者は個別審査をクリアした場合にのみ入国が許可される。(ZUU online 編集部)

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