本日は日本の超富裕層についてのまとめをお届けします。

先日、昨年(2012年)の雑誌を整理していたら面白い特集記事を発見しました。
PRESIDENT 2012.4.2に掲載された、船井総合研究所小林昇太郎氏の寄稿された、「資産10億円超!メガ富豪の職業、学歴、住まい」という記事です。
(記事を書かれた小林氏は、富裕層ビジネス研究会を主催され、日本の富裕層事情の研究に第一人者と言われています。)

富裕層ビジネス研究会

皆さんは富裕層というと、どのような人を思い浮かべるでしょうか?
例えば「プラチナカード」や「ブラックカード」などのステータスシンボルを求め、ブランド品に身を包み、海外旅行などの娯楽を満喫している・・・というイメージが一般的ではないかと思います。

このような派手に消費を行う富裕層というイメージは、決して間違いではありません。しかし、小林氏の国内富裕層研究の成果によると、それは富裕層の中でも資産が1億円〜5億円前後の下位のグループ(但し人数は多い)に属する人達の特徴になるそうです。そして資産が5億〜10億円以上の超富裕層は、意外に地味な暮らしをしているというのです。

参考:お勧め雑誌記事紹介〜週刊ダイヤモンド【富裕層の金と知恵】2/2〜

今回はこの小林氏の記事を参考に、資産が5〜10億円以上あるような超富裕層の特徴をまとめてお届けします。

超富裕層の定義

何をもって“富裕層”とするのかは人によって違うため、様々な定義が存在します。しかし概ね純金融資産1億円以上の人(世帯)を、富裕層と定義する場合が多いようです。
日本には家屋などを除く金融資産が、1億円以上ある世帯が180万世帯ほど存在するといわれています。
その中でも超富裕層は、純金融資産5億円以上の方々を指します。

超富裕層の人口

そしてその中でも超富裕層と呼ばれるような、金融資産が5億円を超える人は稀であり、5万世帯前後と推計されています。
今回紹介している小林氏の記事では、金融資産の額の他に居住地や職業なども含めて独自の手法で集計し、日本には約2万6000人の超富裕層が存在するとしています。

参考: 日本での家計の富や富裕層の特徴とは?〜グローバル・ウェルス・レポート2012より〜

では次に年齢などの属性をもとに、超富裕層の具体的な姿を見ていきましょう。

超富裕層の年齢

年齢層でいえば、超富裕層の方々はいわゆる退職者世代の方が中心で、平均年齢は72.6歳と現役を退いている可能性の高い70代が中心です。ちなみに最も人数比率が高かったのが、70代で34.3%にも達します。その次は60代の26.9%、80代の18.6%と続きます。
60代以上の合計が79.8%と約80%近くになりますね。

これは次回に詳細をお届けしますが、日本では資産家や富裕層の消費が減ってきているといわれています。お金を持っている人が、退職者世代が中心であることも、その理由の一つかもしれませんね。