ファイナンシャル・アドバイザー(FA)を取り巻く環境や投資家からの需要に大きな変化が目立ち始めていることが、サーベイ結果から判明した。
国際資産管理会社、Natixisが欧米、アジア15カ国、2550人のFAを対象に実施した調査では、多くのFAが今後10%のビジネス成長を期待している一方で、48%が「安定した成長を継続するために、新たなビジネスモデルを採用する」と回答している。
投資家の「パッシブ運用は低リスク」という誤解がリスクを生む?
目まぐるしく変化する金融市場環境。規制改革やロボットアドバイザーを含む金融業務の自動化など、FAはかつてない規模の圧力にさらされている。多くのFAがこうした需要の変化に敏感な反応を見せており、47%が「なんらかの対策なしでは成長は望めない」、33%が「新規顧客獲得が重要なカギになる」と確信している。
86%が「顧客への還元に応えられる能力が成功を決定づける」と自覚しているが、実際の数字に関しては投資家とかなりの温度差がある。投資家の期待するリターン率が9.5%であるのに対し、FAにとっての「より現実的なインフレ利得」は5.3%だ。
この温度差は投資家の「資産運用に関する誤った思いこみ」に起因するところが大きいようだ。FAの66%が「投資家はパッシブ運用(インデックスファンド)のリスクを認識していない」と回答。これを立証するかのように、世界22カ国の投資家7100人のうち62%が「インデックスファンドやETF(上場投資信託)は低リスク」、55%が「投資の機会としては最適な商品」と楽観的に受けとめている。
顧客に投資リスクへの意識を促し、それぞれの需要に見合ったアドバイスを提供できるかどうかが、FAの最優先課題のひとつとなるだろう。
多様なアプローチ法の改革が迫られる近年、25%がその圧力に耐えられず、事業の売却や合併、転職などを検討していることも、時代の流れの一部といえそうだ。この調査は2016年6月からの1年間を予想するというテーマで実施された。(ZUU online 編集部)
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