東京工科大学が自校の新入生を対象に実施したSNSの利用に関するアンケートで、Facebookを利用する学生が少なくなり、代わりにInstagramやSNOWを使っているという調査結果が発表された。

これは2017年度の新入生1730人を対象にしたSNSやコミュニケーションツールの利用状況アンケートで、男子が65%、女子が35%という男女比となっている。

現在利用しているSNSサービスについて聞いたところ(複数回答)、LINEが前回調査より4.2ポイント増の98.2%、Twitterも前回調査比9.3ポイント増の81.5%と非常に高い割合を示している。使っていない学生を探すのが困難なレベルであり、気軽にコミュニケーションを取れるツールとして完全に定着している。

反面、Facebookは前回調査から3.7ポイント減の16.2%となっており、比較的新しいサービスであるInstagram(33.2%、前回比4.6ポイント増)や、Google+(31.7%、前回比5.1ポイント減)に大きく水をあけられる形となっている。またFacebookの利用率は、2014年調査時の21.3%から引き続き減少傾向にある。

女子の利用率が高いInstagramとSNOW

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(写真=Chaay_Tee/Shutterstock.com)

男女別に見ると、それぞれのSNSで男女の比率はほぼ同じか、若干女子が高い。唯一逆なのはGoogle+で、女子の利用率26.2%に対し、男子は34.6%となっている。また男女比に最も差があるのがInstagramであり、男子の利用率が20.9%にとどまっているのに対し、女子の利用率は56.4%と、2.7倍の開きがある。

また画像加工が手軽に行えるSNOWの利用率(男女全体では28.2%)も、男子の利用率13.7%に対し女子は55.8%と4倍以上の差が出ている。

写真を手軽に撮り、それを手軽に楽しく加工するという目的は、男子よりも女子に求められていることが良くわかる調査結果となっている。

メッセージのやり取りはLINEの利用率が圧倒的

メッセージを友人や家族とやり取りする際の方法は、かつては主力だった携帯電話・スマートフォンのメール(キャリアメール)は26.8%となり、昨年から9ポイント減少している。2014年には71.4%あったが、近年は激減している。代わりにLINEのメッセージは97.7%と圧倒的(前年比0.1ポイント増)であり、完全に置き換わったと言っても良いだろう。別のキャリアに移っても手軽に使えるという点と、格安スマートフォンの普及、スタンプなどのキャッチーな機能がその原因と言えるだろう。

Facebookは本当に若者離れしているのか?

このアンケート結果を見て、どの媒体でも「若者のFacebook離れが加速している」と紹介している。もちろん数字からは利用率は減少を続けているため、その通りと言える。Facebookでは「他人の自慢を見せられるのが不愉快」という「リア充に対する反発」も根強い。楽しそうな他人の行動を見せられるよりも、実務的に連絡ツールを使うほうが気楽と考えられているのかもしれない。

しかしFacebook側では「中高年ばかり利用しているという論調は、我々(Facebook)が把握しているデータとは大きく異なる」と主張しているため、何が真実なのか不明瞭な点もある。そもそもFacebookとLINEでは、使用目的が違う点にも留意する必要があるだろう(信濃兼好、メガリスITアライアンス ITコンサルタント)

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【お詫びと訂正】調査を実施した大学名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。