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今回は、外国為替市場って何だろう、ということをみていきましょう。 アベノミクスの影響から、聞こえてきた脱デフレの足音。そして、今年から始まったNISA(少額投資非課税制度)。それらを受けて、個人投資の気運が高まってきています。 投資に興味を持った方なら、一度のみならず「外国為替市場」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。 でも、 実際に外国為替市場って何なのでしょう。 以下でそれをみていきましょう。


そもそも為替って何だろう?

外国為替市場。つまり、外国の為替の市場ということです。 さて、そもそも為替って何のことでしょう。 国語辞典によると、「遠く隔たった者の間に生じた金銭上の債権・債務の決済または資金移動を、現金の輸送によらずに行う仕組み。」とされています。

例えば、日本にあるT社がアメリカ国内のS社に委託して自動車を100億ドル売り上げたとします。その時S社は100億ドルをケースに詰め、飛行機で日本に輸送するのでしょうか・・・。時間もかかるし、何より危険ですよね。その場合、S社は取引銀行に依頼して、T社に送金をお願いします。これが為替の基本です。 つまり、為替とは遠隔地にある資金の移動を時間や手間を省いて行う仕組みのことをいうわけです。

ちなみにこのケースは国内に限ったもので、T社とS社が双方に日本にある場合は、「内国為替」となります。「為替」と聞くとついつい外国為替のことかな、と思われがちですが、実はこの仕組みのことを指す用語なわけです。何やら難しい漢字が使われていて身構えてしまいますが、簡単に「遠いところ同士のお金の交換のことか。」と思っていただけたら大丈夫です。


外国為替市場ってどこにあるの?

「市場」とつくからには、どこか本拠地みたいなものがあるに違いない。そう思われる方もいるでしょう。では、外国為替市場って一体どこにあるのでしょうか?

答えは「オンライン」上です。具体的にどこかの建物にあるような施設ではなくバーチャルなものなのです。 A銀行が「100億ドル欲しい」といい、B銀行が「100億ドルを売りたい」と言ったとします。双方の銀行が希望するレートを仲介業者に提示して、それが一致したところで取引が成立します。その取引は電話やネット上で行われています。それを全体として「外国為替市場」というわけです。

また、外国為替市場は24時間眠ることなく開かれています。というのは、為替取引は24時間休むことなく世界のどこかで行われているからです。東京市場が開く3時間前にニュージーランドで取引が開始され、フランクフルト、ロンドン、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコと続々と時間差で取引が続いていきます。 ちなみに取引量が最も多いのは、ロンドン市場です。次いで、ニューヨーク、東京となっています。この3つの市場が世界の三大市場といわれています。


為替レートって何だろう

為替レートとは、または2国間の通貨を交換する時の取引価格の比率のことをいいます。 「1ドル98円5銭」といったような言葉を新聞やTVで見かけることも多いかと思われますが、これは米ドル/円の為替レートとなっています。海外旅行に行こうとして、空港で両替しようとしたときに、「あれ?新聞で見たレートと違うぞ。」と思われた経験はないでしょうか。実はレートとは一通りではないのです。以下いくつかのレートをご紹介します。

・インターバンクレート

レートの中心となるものが、インターバンクレートというものです。新聞やTVで取り上げられるレートはインターバンクレートを指します。インターバンクレートとは、銀行間の取引で決められるレートのことを言います。

・TTS(対顧客電信売相場)

あなた(個人)が銀行で外貨預金をしようとしたとします。すると、銀行はインターバンクレートに上乗せするわけです。これをTTS(対顧客電信売相場)と言います。

具体的には、インターバンクレートが1ドル=103円の時、あなたに対しては、1ドル=104円で売るわけです。この差額は銀行の収益になるわけです。外貨を商品に例えて、インターバンクレートを仕入れ価格、TTS(対顧客電信売相場)を販売価格と考えると分りやすいのではないでしょうか。

・TTB(対顧客電信買相場)

個人がドルを銀行で円に換えようとするときのレートがTTB(対顧客電信買相場)です。あなたがした外貨預金に満期が来たときに適用されるレートもこれになります。 具体的には、インターバンクレートが1ドル=103円の時、銀行はあなたから外貨を、1ドル=102円で買いとるわけです。


おわりに

私たちが眠っている間にも、休むことなくレートは変わっていっています。様々な市場参加者が様々な値をつけて、刻一刻と変わっていく為替レート。そのレートは、通貨の需要と供給で決まっていくわけです。

さて、外国為替市場がいつ、どこであるのかもご理解いただけましたことですし、今日から新聞紙面上もしくはインターネット上でレートを見ていくことから始められてはいかがでしょうか。バーチャルな市場がもっと身近に感じられるようになることでしょう。

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