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2014年1月からいよいよNISAが始まりました。既にご存知の方も多いとは思いますが、NISAとは年間100万円までの新規投資につぎ込んだお金(投資元本)から生じた利益について、税金がかからないという制度のことを言います(詳しくは、姉妹サイト「 NISA online 」をご参照下さい)。つまり、毎月分配型ファンドを運用した場合その普通分配金は非課税となります。そういった点にメリットを感じ、毎月分配型の投資信託の購入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?ただ、以下で述べていきますが、毎月分配型ファンドは長期的な資産運用には不向きです。よくよく理解して、自身の投資に相応しいのか判断していただけたらと思います。そこで、今回は、毎月分配型ファンドの基礎知識と押さえておきたい為替の影響についてお話しさせていただきます。


投資信託ってなに?

投資のプロが少額の資金を多くの人から集めて、大きなお金にして、代わりに運用してくれる金融商品のことでしたね。この投資信託によって、私たちは、少額の資金で分散投資ができるわけです。では、その投資信託に毎月分配金が出るとはどういうことなのでしょうか、そして為替との関係はどのようなものでしょうか。


毎月分配型ファンドとは?

既に述べましたが、毎月分配金が出る投資信託のことです。「それ、いいな。毎月お金もらえるんでしょう?」そう思われましたか?確かに一見いいお話ですね。分配金を見てみても、どうやら、銀行金利よりもだいぶ良さそう。そう思って、毎月分配型ファンドが多く売られた時期もありました。「グロソブ」という名前を聞いたことはありませんか?正式名称、「グローバル・ソブリン・オープン」。分配金に惹かれ多くの団塊の世代の人たちが購入しました。日本で最大の純資産総額を有する投資信託となっています。

「いい商品ですね。年金補てんにもなるし、よし買おう。」はい。おしまい。

とは問屋がおろしません。ちょっと次でこの分配金の性格を見ていきましょう。


分配が多い方がいいの?

分配が多い方がなんだか嬉しいですよね。毎月沢山お金が入ってきた方が、家計も助かります。でも、この分配金、どこから出ているのでしょうか?

毎月分配型ファンドの多くは、先進国の債券や、高配当の株式で運用されています。中には、新興国の債券やリスクの高い低格付債などで運用されているものもあります。分配金は基本的に、それらの運用益から出るようになっています。でも、覚えていますか?それらの資産はリスク商品だということを。もちろん運用益が上がることもあります。けれど、もし、運用益が出なかったら?もしくはマイナスだったら?そう。もともと投資した元本を切り崩すことで分配金を出すのです。

「毎月の分配金ありがたい。」って思っていた人はご注意ください。それ、実は、あなたの資産を切り崩して分配しているだけかもしれませんよ。

「でも、運用益が出ているような優秀なファンドだったら、分配金はありがたいよね。」そう思われる方も出てくるでしょう。けれども、そうとも言い切れません。もし、分配金を出さなければ、その儲かった運用益を再投資できたかもしれないのです。投資とは、長期でお金を育てることですね。その観点から言うと、儲かった運用益は再投資して、もっと資産を増やすようにしていくべきなのです。もし、もう老後だし、ちょっと運用しつつ、切り崩しても大丈夫という人であれば、毎月分配型ファンドも選択肢の一つに入れてもいいかもしれません。


為替の影響はどうだろうか?

投資信託を買うにあたって、為替のことも考えておいてもいいかもしれません。世界中の資産を持つことができる投資信託。日本の資産だけに限定する必要はありませんね。むしろ、きちんと世界に資産を分散させることをお勧めします。その時、気になるのが為替レート。ただ、毎月分配という形ではなく、長期で投資信託を保有する人は、為替レートは気にしなくていいでしょう。なぜなら、為替相場の強弱というのは、通貨の強弱を表しています。長期に渡る運用を行う人は、それが通貨分散になるからです。

そして、長期における為替動向を見通すことは難しいからです。私は長期に渡っては円は弱くなると考えています。相対的な日本の国力は低下すると考えているからです。まあ、私見は無視していただくとして・・・。毎月分配型ファンドを購入するひとは、毎月の為替相場の影響をうけますね。せっかく、海外資産が儲かっているのに、為替で負けるということもありうるわけです。

「為替という不安定要素で、損をしたくない」つまり、純粋に投資対象国の利息収入を享受したい人は、「為替ヘッジつき」の投資信託を選びましょう。為替ヘッジとは為替レートにおける変動をなくす仕組みです。もし、為替差益も狙いたい、という人であれば、「為替ヘッジなし」の投資信託を選ぶようにしましょう。

ただし、為替ヘッジを行う場合は、運用手数料も高くつく傾向にあります。また、為替ヘッジをすると一口に言っても、内容としては、為替リスクをなくすというものと、果敢に為替で収益を上げようとするものがあります。為替差益を狙いにいく投資信託はリスクが大きくなります。「為替ヘッジあり」とあっても、どちらが目的なのかしっかり投資信託パンフレット等に目を通して判断するようにしましょう。

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