8月28~9月1日の東京株式市場は一進一退の展開となった。
週前半は北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことで地政学的リスクが高まり、日経平均株価は一時1万9200円台まで下落した。しかし、週後半は良好な米経済指標を受けて1万9691円47銭まで戻して取引を終えた。

日経平均株価の1万9000円割れは回避したものの、北朝鮮が9月3日にも水爆実験を実施するなど地政学的リスクは高いままだ。情勢は引き続き不透明であり、しばらくは方向感の定まらない展開が続く可能性もある。

東証1部「8月の値上がり率」ランキング

それでは、今回は東証1部の「8月の値上がり率」ランキングをみていこう。

(1)TYK <5363> 388 +80.47%
(2)イソライト工業 <5358> 709 +74.20%
(3)ペッパーフードサービス <3053> 3335 +63.28%
(4)アルコニックス <3036> 1736 +59.12%
(5)ヤマシンフィルタ <6240> 3900 +57.96%
(6)ステラケミファ <4109> 4770 +53.87%
(7)保土谷化学工業 <4112> 7210 +51.79%
(8)フルキャストホールディングス <4848> 2047 +47.37%
(9)ポケットカード <8519> 1063 +46.82%
(10)ホシデン <6804> 1843 +44.44%
※銘柄、証券コード、株価(円)、上昇率(%)の順、8月31日現在。

日経平均株価は8月上旬に2万円前後で推移していたが、下旬には一時1万9200円台まで下落した。この1カ月は弱含みの展開であったが、そうした中で独自の好材料を手掛かりとした中小型株に人気が集まり、ランキングの上位を占めた。

ちなみに、上記ランキングを業種別にみるとガラス・土石製品、化学、卸売業が各2銘柄、その他は機械、電機、サービス、その他金融が各1銘柄だった。

TYK、鉄鋼業向け製品の好調で業績予想を上方修正

今回は上記ランキングからTYK、アルコニックス、保土谷化学工業の3銘柄を取り上げる。

TYKは鉄鋼向け耐火物製品の大手。鉄鋼大手のジェイ エフ イー ホールディングス <5411> が12.91%、特殊鋼メーカーの大同特殊鋼 <5471> が11.48%を出資している。

TYKは8月10日、鉄鋼向け耐火物や新素材関連商品の需要増やコスト削減が見込めるとして、通期の連結営業利益予想を11億円から15億3000万円に引き上げた。4~6月実績は国内向けの利益が伸び、これに伴い9月中間と通期の業績を上方修正した。

通期営業利益予想の引き上げ幅は9月中間の営業利益予想と同額。このまま経営環境が上期と変わらなければ、下期についても利益の上振れが期待できるとみられている。

こうした好材料を手掛かりに、TYK株の8月の上昇率は+80.47%に達し、ランキング1位となった。

アルコニックス、自動車の電装・アルミ化で業績向上

アルコニックスは非鉄原料の専門商社。双日 <2768> の非鉄販売会社が独立し、2006年に上場した。

8月8日、同社は2017年4~6月の第1四半期連結決算を発表した。連結営業利益が前年同期の1.9倍に当たる17億円となったことで人気化した。自動車の電装化やアルミ化が進む中で、伸銅品やアルミ圧延品などの販売が伸びた。

加えて同日は9月1日付で1対2の株式分割と配当予想の上方修正も発表した。配当は中間と期末で同額ずつ引き上げ、年間で実質8円の増配となる。アルコニックス株の8月の上昇率は+59.12%となり、ランキング4位となった。

保土谷化学工業、有機EL材料が好調

保土谷化学工業は精密化学品を手掛ける化学メーカー。筆頭株主は化学大手の東ソー <4042> 。10年ほど前は東ソーが保土谷化学工業株式の2~3割を保有したが、株式を段階的に売却し、現在では東ソーの保有比率は8.32%となっている。

7月31日、保土谷化学工業が発表した4~6月期の連結営業利益は前年同期の6.9倍に相当する13億円に拡大し、通期計画も上回った。背景には機能性色素セグメントの収益拡大があり、業績上振れ期待が急速に強まった。(ZUU online 編集部)

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