融資で効率的にお金を得るための考え方

お金があるのになぜ借金して投資をするか、さまざまな理由があると考えますが、ここで1つおさえておきたいのが、CCRという考え方です。CCRは、CashOnCashReturnという金融指標の略で「利益÷自己資金」で計算できます。CCRは自己資金をどれだけ早く回収できるかの目安として使われ、CCRが大きいほど早く自己資金を回収できます。

先程の例1、例2でCCRを計算してみましょう。

例1)資産方程式2 条件:自己資金150万円、利回り15%
150万円の不動産×利回り15%=年間22万5000円収益

この場合は全額自己資金ですので、CCR=22万5000円÷150万円=0・15。つまり、CCRは利回りどおり15%となります。続いて例2を見ていきましょう。

例2)資産方程式3 条件:自己資金150万円、他人資本1350万、利回り15%
(150万円+1350万円)の不動産×利回り15%=225万円

融資の返済後のお金(キャッシュフロー)を75万円と仮定すると、CCR=75万円÷150万円=0.5。つまり、CCRは50%となります。無論ここから税金が引かれますし、借金しているのでデフォルトリスクはありますが、きちんと経営できる前提で考えれば、計算上たった2年で自己の投資資金150万円が回収できるのです。例1の自己資金のみで投資をした場合、CCRは15%ですから計算上の自己資金回収時間は6~7年となります。それに対して例2は、6~7年の返済期間をたった2年に短縮しています。借金するということは、投資したお金の回収期間を短くする、いわば、借金で時間を買ったようなものなのです。お金持ちは、借金を活用し効率的にお金を得ているのです。

自己資金が少ないと、どうしても効率の面で劣りますし、買える不動産にも限りがあります。経験を積んだあとは、融資を受け効率的に投資することも発展的な考えです。

広之内 友輝(ひろのうち・ともき)
空き家再生人。1973年北海道生まれ。サラリーマンから起業し7000万円もの失敗を犯すも、地方×格安の「ガラガラボロボロ」物件で復活。日本、カナダやカンボジアでの総投資額10億800万円、現有不動産計26棟306戸を平均利回り16.2%の高利回りで運用(2017年現在)。年収1000万円以下サラリーマン限定の「サラリーマン1億円倶楽部」では、2万4000人のメール会員から選ばれた22人のサラリーマンを資産1億円に導く。

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