2017年10月31日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供: 羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材,為替見通し
(写真=PIXTA)

先週27日(金)に節目である114円半ばを目指して上昇し114.43円付近の高値を付けたものの、次期FRB議長がパウエル氏に決定するとの報道を受けた売りで下落。昨日30日(月)にも一瞬113円を割り込む局面があったが、これには以下いくつかの要因があった。

1つは27日(金)に引き続いてのパウエル売り。次にロシアゲート絡み。昨年の米大統領選でトランプ陣営の選対会長を務めたマナフォート氏らが起訴され、FBIに出頭した件。

そして最後にテクニカル的な側面でドルロングが溜まっていたことだ。113円割れにはストップがあり、また113円をしっかり割っていったところでは、生保などの買いが出るため、仮に112円を割れた場合にも急落はないとみている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

次期FRB議長人事に関しては、最有力のパウエル氏に決定しても、ある程度の噂売りが一巡していることもあり、政策的にもイエレン氏を踏襲するため、さほどの大きな政策変更はないと思われる。また仮にタカ派であるテーラー氏に決定したとしても、唱えているテーラールールはあくまで机上の空論であり、そこまでタカ派なことは実際には出来ないだろう。

米ドル/円日足チャートをみると、先週27日(金)に114円台後半へ届かなかったことで現在、5月からの114.40円付近のトリプルトップを形成した形となった。向こう1週間の米ドル/円予想レンジは、112.00~114.50円がコアレンジ。ただし、上をクリアに抜けた場合は跳ねて115.50円まで、下は111.80円までを予想。そのレンジ内で引きつけて買いから入りたい。今週は揉み合いとなりそうだ。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ 」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。

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