2017年12月14日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
まずは昨日13日(水)夜に発表された11月分の米消費者物価指数が弱い結果だったため、ドル売りの反応となった。その後は売買拮抗後、売り優勢の展開の中、本日、日本時間14日(木)早朝4時のFOMCを迎えた。
FOMCでは予想通りの米利上げ実施で材料出尽くし感からさらにドル売りが加速。またこれには利上げ反対派が2人増えていたことも起因するようだが、ただFOMCは来年の成長率やインフレ率、利上げの見通しに関して、9月予想を維持している。
反対派の増えた2人とはミネアポリス連銀のカシュカリ総裁とシカゴ連銀のエバンス総裁だ。両氏とも来年の投票権はないためさほど影響力が大きいとも思えず、この下落は予想外の部分もある。これには短期筋が年末に向けた手仕舞い売りに動いた可能性も高く、もしそうであれば下げ止まるとみている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
下げ止まる、つまり米ドル/円のポジティブ要因としては、米共和党指導部が上下両院の一本化で合意したため、米税制改革法案が年内可決見込みであること。また、法人税率に関しても当初の20%予定が21%になる可能性があり、いずれにせよ現行の35%からは大幅な減税となること。かつ実施が再来年ではなく来年に前倒しされそうなことなども大きい。
また下支えのターゲットは112円台前半。この付近はテクニカル的にみても米ドル/円の週足の一目均衡表の雲の上限や、52日移動平均線などが指しているレベルであり、これらが中長期的なサポートとなることが期待できそうだ。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。
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