人は見た目で判断できないと言われる一方、見た目は言語以外で「自分」という人間を伝える名刺のようなものでもある。そういう意味で、ビジネスシーンでスーツが果たす役割は重要だ。しかし、スーツを自分の名刺代わりに戦略的に使えている人はどのくらいいるだろうか。

今回は、ビジネススーツを消費ではなく「投資」として捉えたとき、どのような効果が得られるのか考えていく。

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(写真=PIXTA)

スーツは多くの情報を他人に与える

職業にもよるが、ビジネスシーンでは、スーツを着ることが多いだろう。毎日着る人にとって、「スーツは会社で働くための制服」という意識になっていないだろうか。しかし、スーツは、自分で考えているよりも多くの情報を他の人に伝える可能性がある。

例えば、新入社員が見るからに仕立ての良い高級なスーツを着て出社したとする。本人は、親が就職祝いに買ってくれたので着て行っただけなのに、ある人は「分不相応なスーツを着て生意気だ」と思い、ある人は「身なりがしっかりしていて期待できる新人だ」と思うかもしれない。つまり、同じスーツを着ても、会う人によって第一印象が違ってくるということだ。

「誰に」「どう思われたいか」

会う人全てに好印象を持ってもらうのが難しい以上、重要なのは、スーツを着ることによって「誰に」「どう思われたいか (どう自分をブランディングしたいか) 」を明確に決めておくことだ。

例えば、富裕層向けサービスの営業マンについて考えてみよう。富裕層といっても幅広い。男性なのか女性なのか、年配なのか比較的若者なのか、会社経営者なのか芸能人なのか、会社経営者であっても老舗企業なのか新興企業なのか。

また「どう自分をブランディングしたいか」についても、様々な分解の仕方がある。地味に見られたいのか派手に見られたいのか、冷静な人間と思われたいのか情熱的な人間と思われたいのか、面白くはないが頼れる奴と見られたいのか生意気だが可愛げのある奴と見られたいのか。

このように、各人によって「誰に」「どう思われたいか」は異なる。この部分をしっかりと定めて、その役割を果たせると思われるスーツを選んでいきたい。必ずしもお金をかける必要があるわけではないが、高級スーツに身を包むことが良い方法だという場合もあるだろう。高級スーツを身に包むことによって営業の約定率が上がり、スーツ代以上のリターンを回収できる見込みがあるのなら、それは良い投資だと言える。

また、自分の望む成功を得るためには、戦略的に容姿 (体型や髪型、フェイシャルケアなど) や服飾 (靴や鞄、小物など) を変えていくことも必要だ。選び方や着こなし方を工夫すれば、スーツ選びの効果を最大限発揮できるのだ。

ジムで体を鍛えたり、ダイエットしたり、スーツ回りのアイテムを揃えたりすることは、金銭的、肉体的、精神的な負担がかかる場合もあるが、それも上記と同じように、リソースを投下するだけのリターンを回収できる見込みがあるのなら、立派な投資行動と言えよう。

このように、明確な目標とブランディングができれば、自然と自分が何を着るべきかという答えが分かるようになる。つまり、投資効果の高いスーツ選びができるようになるのだ。

金運は清潔感がある人にやってくる

「人は中身が重要」とよく言われる。それは決して間違いではない。しかし、ビジネスにしろ、恋愛にしろ、中身を判断してもらうためのステージに上がる前に、程度に差はあれ、外見での選別が行われているケースもある。つまり適切なスーツ選び (服選び) は、そのステージに上げてもらうチケットでもあるわけだ。

金運は清潔感のある人にやってくるものだ。例えばコンペなどで、身なりがきちんとした人と、だらしない人が同じ内容を話していれば、前者の方が信頼を勝ち取り、自分のビジネスに繋げることができる確率が高いだろう。

この機会に、投資として考えるスーツ選びを実践してみてはいかがだろうか。(提供:大和ネクスト銀行


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