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都内外資ホテルが増加するわけ?

東京は、次々と外資系ホテルが増えています。今年できた虎の門ヒルズには、ハイアット系の「アンダーズ」、12月には品川に「マリオットホテル」、そのほかにも都内には、まだ外資ホテルが大手町周辺に入る予定が見込まれています。

都内だけに外資系ホテルが集中して建てられてきているのは、ホテル業界によると「ニューヨークやロンドンと比べて高級感のあるホテルが少なく、まだ伸びる余地があるから」という事ですがそれだけではなく、今都内では再開発が進んでおり、再開発の際にオフィスの用途以外、非業務用途をビルに組み込むと基準容積率の割増が得られてそこに注目したディベロッパーが、自社物件に高級ホテルを有することにより知名度と複合施設のランドマーク的な役割も担う事ができるという事もあるようです。

また、外資系高級ホテルを誘致することによって、国際ホテル運用会社が、ホテル開業にホテルの知名度を上げたいという事、東京では外資系高級ホテルを誘致することで、海外富裕層への集客を呼び込めるとにらんだ等いろいろな意見があります。


パリの稼動率と平均客室単価の現状

フランスでは、高級ホテルの最高等級の格付けを意味する「バラス」をフランス観光開発機構および観光庁が2010年に導入しました。5つ星ホテルが、厳しい審査を受けて認定されるのですが、11年の新改訂新規約では、新規開業の場合は最低営業年数と改装が少し軽減されました。

同格付けを狙うアジアの高級ホテルの進出が目立つ一方で、フランス老舗ホテルは、あいついで大改装を行って対抗しているようです。高級ホテルが新規開業したり、大幅な改装を手掛けたりできるのは、ホテルの稼働率が安定しているのが理由です。フランスの超高級ホテルにおいては、客層などにほとんど変化がなく、客室単価も稼働率も変動がないというのが特徴です。

今、フランスでは新たな高級ホテルが参入してきて、老舗高級ホテルが改装中です。フランス、パリ市内にホテルが増えても価格競争は起こらずむしろホテル代が上がるであろうとみている専門家は多いようです。パリという国際的な知名度を上げたい都市において稼働率を上げるよりも高い評価、価格維持に向かうと考えられています。これも超高級ホテルがあること。ホテル全体が日本のように横並びを目指してはいないように感じられます。